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5スレ目ログ ____ ________________ 5-8 ぐちゅ玉(1-337) 「好敵手」のフリガナは 5-21 キラ(4-879) とあるバカップルの極秘レポート 5-30 5-029 turn_me_on 1 5-40 5-029 turn_me_on 2 5-51 ∀(2-230) 責任の取り方 1 5-63 スピッツ ◆Oamxnad08k 小ネタ 遊園地に誘ってみた 5-71 志室谷(4-668) 小ネタ 猫の日 5-75 D2 ◆6Rr9SkbdCs Equinox 8 もどかしい世界の上で Ordinary_world. 5-93 ヤシの実 ◆sz6.BeWto2 とある子猫な超電磁砲(レールガン) 5 2日目 5-108 キラ(4-879) memories 1 三番目の記憶 5-141 4-649 美琴の一ヶ月 5-163 D2 ◆6Rr9SkbdCs Equinox 9 もどかしい世界の上で Ordinary_world. 5-176 キラ(4-879) memories 2 三番目の記憶 5-194 ∀(2-230) 責任の取り方 2 5-205 寝てた人 ◆msxLT4LFwc 当麻と美琴の恋愛サイド ―帰省/家族― 5 5章 帰省1日目 初詣 5-234 キラ(4-879) memories 3 最初の頼み 5-243 D2 ◆6Rr9SkbdCs Equinox 10 Bitter_or_sweet. 5-261 蒼(4-816) side by side 1 ―バレンタイン― 5-275 D2 ◆6Rr9SkbdCs Equinox 11 Bitter_or_sweet. 5-290 豚遅(1-892) とある学園の執事喫茶 4 とある男女の一端覧祭 5-304 小ネタ 事故ちゅう 5-312 キラ(4-879) 小ネタ 浴衣の彼女と惚れてる彼氏 5-318 蒼(4-816) side by side 2 ―バレンタイン― 5-335 キラ(4-879) memories 4 日常の記憶 5-345 ∀(2-230) バイト生活 6 6日目 5-378 蒼(4-816) side by side 3 ―バレンタイン― 5-393 ぐちゅ玉(1-337) ラブコメしたいぜい×2 5-402 キラ(4-879) memories 5 日常の記憶 5-415 D2 ◆6Rr9SkbdCs Equinox 12 風の辿り着く場所 5-430 ヤシの実 ◆sz6.BeWto2 とある子猫な超電磁砲(レールガン) 6 2日目 5-433 ヤシの実 ◆sz6.BeWto2 とある子猫な超電磁砲(レールガン) 7 番外編 5-440 マーム ◆JMDEFJ5r5w 小ネタ とある二人の意思疎通 Oath of two people 5-447 キラ(4-879) memories 6 日常の記憶 5-466 4-323 幸せへと至る道 4 ~後日談~ 5-473 豚遅(1-892) とある二人の年末年始 5-485 D2 ◆6Rr9SkbdCs Equinox 13 風の辿り着く場所 5-495 キラ(4-879) memories 7 日常の記憶 5-503 マーム ◆JMDEFJ5r5w 再会 5-523 蒼(4-816) side by side 4 ―バレンタイン― 5-558 蒼(4-816) side by side 5 ―バレンタイン― 5-570 とある二人の雛祭り 1 5-583 マーム ◆JMDEFJ5r5w 初デート 1 5-590 キラ(4-879) memories 8 非日常の世界 5-604 D2 ◆6Rr9SkbdCs Equinox 14 スケッチブックを持ったまま 5-619 桜並木(4-027) 未来からうちの子がやってきた 3 第二章 不幸は大体不注意から Careful_or_Hurtful 5-624 桜並木(4-027) 未来からうちの子がやってきた 3 第三章 お嬢様だってそんな事くらい知ってますのよ Electro_Maria 5-630 桜並木(4-027) 未来からうちの子がやってきた 3 第四章 思い Passing_down_by_an_old_man 5-635 桜並木(4-027) 未来からうちの子がやってきた 3 第五章 恐怖 THE_ABSOLUTE_FUTURE_A_GREAT_MISFORTUNE 5-641 桜並木(4-027) 未来からうちの子がやってきた 3 第六章 キス Next_stage_or_more_one 5-647 桜並木(4-027) 未来からうちの子がやってきた 3 第七章 THE_EPISODE 2/2 BEYOND_THE_BOUNDS_AND_TO_THE_NEARLY_FUTURE 5-674 蒼(4-816) side by side 6 ―バレンタイン・空白の30分― 5-683 キラ(4-879) memories 9 非日常の世界 5-711 D2 ◆6Rr9SkbdCs 真夜中のプール 5-730 マーム ◆JMDEFJ5r5w 初デート 2 5-743 キラ(4-879) memories 10 超電磁砲の記憶 5-753 5-752 愛情と友情と 5-773 寝てた人 ◆msxLT4LFwc 当麻と美琴の恋愛サイド ―帰省/家族― 6 6章 帰省1日目 縁日 5-784 寝てた人 ◆msxLT4LFwc 当麻と美琴の恋愛サイド ―帰省/家族― 6 7章 帰省1日目 隠し事 5-808 ぐちゅ玉(1-337) 上条当麻は電気娘の夢を見るか? 5-824 ガイア(5-823) survival dAnce 1 5-833 キラ(4-879) fortissimo 1 とある超電磁砲の卒業式 5-850 つばさ(4-151) どこにでもあるハッピーエンド 2 止まらない気持ち 5-868 キラ(4-879) memories 11 超電磁砲の記憶 5-882 D2 ◆6Rr9SkbdCs 風だけが知っている 5-899 とある二人の雛祭り 2 5-910 マーム ◆JMDEFJ5r5w 小ネタ 不幸だなんて言わせない 5-918 つばさ(4-151) 小ネタ 呼び方 5-927 5-752 夢と現実の君 5-955 かぺら(5-906) Daily Life 1 日常の交差(クロスデイズ) 5-977 小ネタ 侵略者・御坂美琴 5-979 キラ(4-879) fortissimo 2 とある超電磁砲の卒業式(番外編) ▲
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある幼馴染の幻想殺し 序章 ④再会 上条が退院した翌日、上条は美琴に連れられ第四学区のレストランへと向かっていた。 レストランに入ると上条にとって非常に懐かしい男性と女性が待っていた。 「旅掛さん、美鈴さんも…」 御坂旅掛と御坂美鈴… 二人は美琴の両親で幼かった上条にとって両親を除いた唯一の大人の味方であった。 「久しぶりだな、当麻君」 「…はい、お久しぶりです」 美琴が上条の顔を見ると何処か浮かない顔をしている。 上条を両親に会わせれば喜んで貰えると思っていただけに、 美琴はどうすればいいか分からなくなっていた。 「それにしても大きくなったわね。 10年も会ってないんだから当たり前か」 「あれから10年も経つんですね」 (そうか、お兄ちゃんはまだ あの時のことを…) 美琴は上条が喜ばせると思ってしたことが上条を逆に苦しめていることに気付く。 上条にとって御坂家との思い出は楽しいものであると同時に、 当時の自分を取り巻いていた状況を思い出させる苦いものでもあるのだ。 美琴は自分の浅はかな行動に自己嫌悪を覚える。 そんな美琴の心情を察したのか、上条は美琴の肩に手を置いて言った。 「そんな顔するな。 旅掛さんや美鈴さんに会えて嬉しいって気持ちも本物なんだから」 「…ごめんね」 そんな二人の様子を見て旅掛は言った。 「すまない、当麻君。 俺達も当麻君と久しぶりに会いたくなったんだ。 それに当麻君に大事な話もしなくちゃいけないからな」 「大事な話ですか?」 「取り合えず座ってちょうだい、当麻君の話も聞きたいし」 「…分かりました」 そして上条と美琴は四人席のテーブルに腰掛けるのだった。 「まあ、そんな感じです」 上条は主に学校での生活について旅掛と美鈴に語って聞かせた。 日々の不幸はあるものの、楽しい日々を送っている。 その言葉に旅掛と美鈴も笑顔を見せるのだった。 「刀夜さんの判断は正しかったかもしれないな。 オカルトと対極に位置するこの街なら、以前のようなことには…」 旅掛はそう言って口を噤んだ。 「すまない、不用意なことを言ってしまって…」 「気にしないでください。 さっきも言った通り、俺は楽しい日々を送ってます。 それにいつまでも過去ばかり見ているわけにはいきませんし」 「当麻君がそう思えるようになって本当に良かったわ」 「まあ、こう思えるようになったのは最近なんですけどね」 「…当麻君、君に一つお願いがある」 「何ですか?」 「これから先、ずっと美琴ちゃんのことを支えてあげてくれないか?」 「…」 「俺もまだ美琴ちゃんから詳しい話を聞いたわけじゃない。 だが美琴ちゃんが何か大きなものを抱えてしまったことは分かってる。 俺達は美琴ちゃんがいつか自分から話してくれるようになるまで、 親として美琴ちゃんを支えるつもりだ。 でも美琴ちゃんのことを本当に支えてあげられるのは、当麻君しかいないんだ」 「…逆に俺が傍にいることで、美琴に不幸が降りかかるかもしれませんよ」 「当麻君が決して不幸なんかじゃないことを私達は知ってるわ。 でも当麻君が自分を不幸だって決め付けてる限りは幸せは決して訪れない。 当麻君が本当に美琴ちゃんを不幸にすると思ってるなら、 私達の勝手だけど この話は断ってちょうだい」 「…俺は先日 美琴の笑顔と言葉に救われました。 美琴の笑顔を見て、あんな風になる前の自分を思い出すことが出来たんです。 そして美琴の言葉で、美琴のためにも自分の幸せを諦めないことを決めました」 「当麻…」 「正直に言うと まだ恐い部分はあります。 美琴は俺にとってかけがえの無い大事な存在だから。 大切に思えば思うほど、何かあった時のことを考えると恐くなるんです。 でも もし何かあっても美琴のことは必ず守ってみせます。 だから 美琴との交際を許してください」 上条の言葉に美琴は思わず涙ぐむ。 そして旅掛と美鈴の顔には満面の笑顔が溢れているのだった。 「当麻君は本当に強くなった。 そして今の君になら安心して美琴ちゃんを任せられる。 良かったな、美琴ちゃん」 「うん」// 美琴は涙を袖で拭いながら旅掛の言葉に頷く。 すると美鈴がカバンの中から、一枚の紙と何かの鍵を取り出した。 「そんな美琴ちゃんにプレゼントがあります!!」 美鈴はそう言って紙と鍵をテーブルの上に置く。 「あの、これは?」 上条は何か嫌な予感がして美鈴に恐る恐る尋ねる。 「まずは中身を見てちょうだい」 上条と美琴が紙を覗き込むと、そこには常盤台学生寮退寮受理と書かれていた。 「ちょっ、これどういうこと!?」 「ふふ、当麻君と美琴ちゃんの恋人生活のお膳立てをしようと思ってね」 「もしかして、この鍵は?」 「うん、当麻君と美琴ちゃんの愛の巣の鍵よ」 それを聞いた途端、美琴の顔は一気に赤く染め上がる。 そして上条は逆に頭を抱えて溜息を吐いた。 「どうした 当麻君、嬉しくないのか?」 「嬉しいとか、それ以前の問題でしょ? 俺達は学生で、しかも美琴はまだ中学生ですよ」 「だから、ちゃんと当麻君には選択肢を残しておいたわ。 当麻君の寮の退寮手続きは流石に取ってない。 だから、美琴ちゃんと暮らすのがまだ早いと思ったら断っていいのよ」 美鈴に言われて、上条は隣に座る美琴を見る。 自分が心から守りたいと思い、支えてあげたいと思った大切な少女。 その体は華奢で何かあったら簡単に壊れてしまいそうである。 傍にいてあげたい、何より自分が傍にいたい。 なら年上の自分が傷つけないように注意を払えばいいだけだ。 「…分かりました、お心遣い感謝します」 そして上条と美琴の同棲生活が決まるのだった。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある幼馴染の幻想殺し
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とある魔術の禁書目録0 第一章 突然の訪来者 change one s school. 230万人の学生を抱える超能力開発機関『学園都市』。開発の遅れてる東京の西地区を丸ごと買い取り、 そこに超能力開発機関の『街』をつくった。 その街に集められるのはほとんどが学生のため、『学園都市』はいろいろな学校が集まった『学校の街』である。 学園都市に通う学生達は、みんな血管に直接クスリを注入して耳の穴から脳に直接電極を刺せば、超能力者のなる。 かといって、誰もが超能力者になれるとは限らない。超能力に目覚めた者は、それぞれレベル1〜5までに判別される。 そして超能力に目覚めなかった者は、全員が無能力者《レベル0》という烙印が捺されてしまう。 そして今、学園都市に通う、一人の無能力者《レベル0》が、 「不幸だあああああァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」 走っていた。 「チクショーーーーッ!!久しぶりに目覚ましセットしたってのに、どこも問題ないハズなのになんで目覚まし作動しないんですかーーーーッ!! しかも追い討ちかのようにインデックスがなんか寝ぼけて俺をなんか食い物だと思って頭に噛み付いてきたし上条さんはもう頭も心もボロボロになってしまいますよーーーーーーーーーッ!!!!!!! もう一度言うぞ、ふーーーーーーーこーーーーーーーーうーーーーーーーーーだーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」 走りながら叫んでいる少年、上条当麻はいくつかの不幸が重なって学校を遅刻している。 上条当麻は無能力者《レベル0》、しかし、彼の右手には、それが異能の力ならば、神様の奇跡さえ問答無用で打ち消す力、幻想殺し《イマジンブレイカー》が宿ってる。 彼は、その力をもってして、ありとあらゆる脅威をその右手を使って『殺し』てきた。 しかし、それは、同時に神のご加護や運命の赤い糸などという幸の力さえも『殺し』てしまう。そのため彼は、いつも不幸に見舞われる。 ハァハァ、と息をきらしながら走っている上条は、やっとのことで上条の通う高校に着いた。 上条は階段を上り、急いで自分のクラスに入った。 「ハァ、ハァ、フーーー、間に合ったーーーー」 すると、青髪ピアスと土御門元春が上条の下にやってきた。 「カミやん、遅刻ギリギリやったなーーーーー、もっとゆっくりきてもよかったんやでーーーー(怒)」 「は?お前、何怒ってるわけ?土御門、コイツどうした、の・・・・・・?」 「カミやーん、いつもなら完全遅刻してくるカミやんが、なーんで今日に限ってギリギリセーフなんだにゃーーー。 そのあたりのとこ、このやさしー土御門元春さんに教えてほしいんだにゃーーーー(怒)」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!二人からドス黒いオーラがゾワゾワと発している。 上条は理不尽な不幸を感じたのか、とっさに右手でドス黒いオーラを消そうと思い、青髪ピアス、土御門元春の順にオーラを打ち消した。 「な、なんや、急にどうでもよくなったんや」 「くっ、カミやん、やるにゃーーーーー、次は負けないぜよ」 「一体全体何なんだよ?俺が何したってんだよ!誰かこの上条さんに説明プリーズ!」 とんとん、と誰かに肩をたたかれた。振り返ってみると、そこには姫神秋沙が上条の後ろに立っていた。 「上条くん、君、間に合ったんだね」 「?、あ、あぁ」 「そう、じゃあ、私の勝ちだね」 そういうと、姫神は教卓のとこで談話している青髪ピアス、土御門元春のとこへいった。 「賭けは、私の、勝ちだね」 「賭け?」 上条は首を斜めにたおし、わけのわからない顔をした。 「あちゃー、負けやねん、負け。この出費はイタイワー」 「にゃー、次は負けないぜよー」 二人はそれぞれ、2000円を、合計4000円を姫神に渡した。 「上条当麻、貴様遅いわよ!!」 「今ごろっ!?」 そこに、いつ見ても不機嫌な表情をした、吹寄制理があらわれた。 「あぁ、姫神さんが勝ったのね」 「吹寄さん、何か知っていらっしゃるのですか?」 「・・・・なんでここで敬語になるわけ?」 吹寄はやや引き気味の表情をした。 「姫神さんとあのバカ二人、貴様が今日遅刻する遅刻しないって賭けをしてたのよ」 「・・・・・・・、は?」 上条はそのまま3人(バカ二人)の方を見た。次は5000円で勝負だにゃー、とか、男に二言はないやな?とか聞こえた。 その言葉で、上条の怒りはピークに達した。 「お・ま・え・ら〜〜〜〜〜、何人を使って賭けなんて真似事してるんだーーーー!!!」 上条の右手が、バカ二人に炸裂した。 「イタァーーーーーーーッ!!!×2」 二人の叫びが重なった。
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸なHappy days 御挨拶 第二章 御挨拶 (私、上条当麻は美琴大好きな人間である) おい、懲りろよ。いまの状況考えろよ。 上条はなんか高級そうな食事をしていた。 心配するな諸君!! テーブルマナーは美琴のおかげで完璧なのだ。 そのため、現実逃避もできてしまう。 (……美琴の親だわ) 「不幸の代わりに大好きだと叫ぶ! くっく、あははははは! それが習慣になってるなんて、とんだバカップルね、あっはっはっはっは、ひーっ!」 『がっはっはわっはっはー』と戦国武将のように笑う御坂ママ、美鈴。 上条は御坂との最初の出会い、自販機前の事を思い出していた。 その武将の横にはマフィア、いや御坂パパ、旅掛が座っている。 彼女のパパさんってだけで恐いのに、ガラ悪すぎだろ。 しかも顔に影が入っています そして、目がやきもち焼いている時の美琴と同じだ。 (そりゃ、初対面の人間が 「娘を呼び捨て」 「大好きだ宣言」 「その後に、付き合っています発言」 「さらに愛しの娘来ません報告」 ……うん、間違いなく誰でもキレるわこれ) 意外と冷静な上条。 彼は腹をくくっていた。 (高校生で死ぬとは、短い一生だった) 変な方向に。 っていうかお前さんすでに二回は死んでるだろ。 上条は窓の外を見た。 (空が……青い……) 同時刻、美琴も同じ感想を抱いていた。 コツッ、とグラスが置かれる音が聞こえ、 美琴はあわてて視線を空から正面に移す。 また、現実逃避したようだ。でも、仕方ないだろう。 彼氏の御両親と旅館で一緒に食事をしているのだから。 (……しかも援護なし) こんなはずではなかった。 挨拶の第一声は 「御無沙汰しております。改めまして、御坂美琴と申します」キラキラ だと決めていたのに……。 (あーもう!! 当麻大好き!!) いやだから懲りろよ。 (あれから、お義母さまお話にならないし……) そうやってビクビクしていたら、ドタバタと音がした。 何事かと廊下を見たら、お義父さまが仲居さんに押し倒されている。 「あぁ、すみません、大丈夫ですか!!?」 「お気になさらず。そちらこそ怪我はありませんか?」 「……えっ、あ、はい、大丈夫です!!」////////// 心なしか仲居さんの顔が赤い。 (ああ、親子だな) 美琴さん、彼氏の両親の前でその顔はいかがかと……。 「あら。あらあら刀夜さん、またですか、またなのですか、またなのですねの三段活用」ゴゥ!! あっ、口を開いた。 「か、母さん!! これは私のせいではありませんのことよと言いますか、 全然うれしくはないわけではないといえどもごめんなさいでやんす」 二人とも完璧に上条の親だった。 あのニッコリ笑顔でキレられるとこわいのよねー。 などと、お義母さまに遠くにいる彼氏を重ねて見ていたら、向こうもようやくひと段落ついたようだ。 「改めまして美琴さん、当麻がいつも世話になっています」 お義父さま、頬の紅葉マークで台無しです。 そんな感情を押し殺し、 「いえ、こちらこそいつも迷惑をかけてしまって」 なんて社交辞令。 そして美琴はお義母さまの方へ視線を移す。 「……苦労、なされていますね」 「あらあら、当麻さんもですか」 ふふふふふふふふ、と暗く笑う女性陣に、 上条刀夜の背筋が震えた。 (何だ、何だ?) なにかしら冷たい波動を受けた上条当麻は周囲を見回す。 まあ、発信源は御坂パパに違いないだろう。 ちなみに御坂ママはまだ笑っている。 「……当麻君」 そらきたー、今から会いに行くよ昔のオレ。 などと思っていた上条は次の瞬間、 「美琴ちゃんはかわいいよね~!! 負けず嫌いで、涙目になって頑張るところや、 照れ屋で、恥ずかしくて顔を真っ赤にするところとか、 実はか弱いのに強がっちゃうところとかさー……」 開いた口がふさがらない。 そのころ、美琴も変な顔になっていた。 しかしお義母さまはまだ続ける。 「それは昔からでして、 どんな子にも手を差し伸べていたし、 どんな困難にも立ち向かっていったんです。 本当は危ないことして欲しくなかったのですが、 正しいと信じて行動する時、子供とは思えないほど凛凛しくて……」 上条も美琴も別の場所で同時に混乱ている。 しかし、 「そんなかわいい美琴ちゃんに……」 「そんなふうに頑張っていた当麻さんが……」 二人は、空気が変わるのを肌で感じた。 「お前さんは相応しいのか?」 「いつのまにか周りの人に、ある名前で呼ばれるようになりました。それが、」 「「疫病神」」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸なHappy days
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(3−1) 季節外れの暑さに見舞われた秋晴れのある日、とある建物のとある一室に2人の美少女と 平凡そうな1人の男子高校生がテーブルを囲んで座っていた。扇風機がウィンウィンと音 を立てながら回っているものの少しも涼しくならないせいか彼らはイライラしている様子 だった。 そしてついに一人の美少女が大声をあげた。 「なんなのよーっ。この扱いの違いは!」 「仕方ありません、とミサカは諦め口調で呟きます」 「全くなんで私達が扇風機しかない相部屋なのよ。納得できないわ」 「何ブツブツ文句言ってやがる。俺の部屋なんてただの倉庫だぞ。窓一つねぇぞ! ここが気に入らねぇなら替わってやるよ」 「遠慮する。あーあ、今頃秋沙はクーラー付きの個室でくつろいでいるのよね。きっと」 「「「 はあぁぁっ 」」」 大きなため息をつく上条、御坂美琴、御坂妹であったがその姿は滑稽でしかない。 上条達は今学園都市にある巨大遊園地クラウンパレスに来ている。 とはいえ上条達は客として来ている訳ではなかった。 上条、御坂美琴、御坂妹はそれぞれライオンの王様、キツネの王妃様、ウサギのお姫様の 着ぐるみを着て特設ステージ裏の控え室にいる。 頭部を外しているとはいえ通気性の悪い着ぐるみを着た3人の額には珠の汗が光っている。 とはいえ上条達はアルバイトとして来ている訳でもなかった。 秘密結社キシサクマアがこの遊園地で行うと予告した犯行を阻止するためである。 「総司令(ラストオーダー)も何考えてんのよ。犯行予告があったんならここを休園にす りゃ良いだけの話じゃない。何でわざわざ相手に合わせるのかしら?」 「上位個体は『面白ければ良い』としか思っていないのでしょう、とミサカは上位個体に は何を言っても無駄でしょうと思いつつお姉様に相槌を打ってみます」 一週間前、画面に大写しされた男は例のごとく高笑いしたあと次の犯行を予告してきた。 「貴様達!ヒヨコ爆弾を処理したからといっていい気になるんじゃない。あんなものは 小手調べにすぎないのよな。次の標的は学園都市最大の遊園地クラウンパレスなのよ。 週末そこで行われるキャラクターショーに乱入してショーを見に来た子供達の夢を破壊 してやるから覚悟しておくが良い。 貴様達に我々の行動を止めることなぞ出来んぞ!うわっはっはっは─────っ!」 「「「「 はあぁぁぁぁっ 」」」」 例によってあまりのくだらなさにため息しか出ない上条、御坂美琴、姫神秋沙、御坂妹で あったが総司令(ラストオーダー)だけはなぜかやる気満々だった。 「秘密戦隊『Railar(レイラ)』の諸君! 我々は秘密結社シキサクマアの野望を打ち砕かなければならない。 諸君の健闘を祈る、ってミサカはミサカは張り切って皆を激励してみる」 「総司令(ラストオーダー)!そんなことしなくても犯行予告があったんなら、その日は そこを休園にすれば良いだけでしょ。何でわざわざ相手に合わせるのよ!?」 「休園なんてしたらショーを観たいっていう子供達の夢を奪うことになるの。そうなった らその日を楽しみにしている子供達がどれほどショックを受けるかお姉様は想像できな いの?ってミサカはミサカは真剣な目でお姉様に反論してみる」 「うっ、そう言われればそうだけど………判ったわよ。やりゃぁ良いんでしょ!」 「ありがとう。それじゃお姉様達だけ働かせる訳にはいかないから今回のミッションには 私も参加するのって、ミサカはミサカは総司令自ら現場に出動することで部下思いの一 面を見せてみたりして」 「ラストオーダー!ホントは自分がショーを観たいだけじゃないの!?」 「えへっ!そうなの。ホントは遊園地のキャラクターショーって一度見てみたかったの ってミサカはミサカはキラキラ目を輝かせてつい本音を打ち明けてみる」 「それなら私達を巻き込まないで自分でお金を払って見に行けばいいでしょ!」 「だって、あの人は全然家には帰ってこないし、黄泉川も芳川も忙しいの一点張りで連れ て行ってくれないんだもの、ってミサカはミサカは日頃の不満をぶちまけてみる」 「あんたが普段何しているかは知らないけど、それって公私混同って言うのよ」 「それじゃあ、お姉様も納得してくれたということで本ミッションの説明を始めるのって ミサカはミサカは強引に話を進めてみる」 「こら!私は納得してないわよ!」 文句を言う御坂美琴を無視して総司令(ラストオーダー)の説明は続き、犯行が予告され たこの日上条達はつつがなく遊園地クラウンパレスに送り込まれたのだった。 (3−2) 「いくら任務とはいえこんな着ぐるみ着せられたんじゃテンション下がっちゃうわね」 「学園都市とはいえ着ぐるみにまで先端技術が活用される段階には至っていないのですね とミサカは遠回しに暑いと愚痴ってみます」 「秘密結社キシサクマアの犯行を防ぐためだからって何で私達が着ぐるみの中に入らない といけないのかしら?」 「不測の事態に備えて出演者の安全を確保するためだそうです、とミサカは上位個体が口 にした取って付けた理由を反芻してみます」 「じゃあ、観客の安全はどうすんのよ?」 「それは総司令が身体を張って警戒するから大丈夫だそうです、とミサカは上位個体を全 く信用していない口調で報告します」 「それでラストオーダーは観客席の最前列に座っていたのね」 「違うな!あれはただ単にショーを楽しみたいだけだ。左手にジュースを持って膝の上の ポップコーンを右手でバクバク食ってちゃ周囲の警戒なんてできる訳ないだろ!」 「「「 はあぁぁぁぁぁぁっ 」」」 またまた3人からは長いため息が漏れた。 「本当になんで秋沙だけがクーラー付きの個室なのよ。もう!」 「仕方ありません。なんと言っても本日のショーは『超機動少女カナミン=ダイバージェ ンス=』ショーなのですから、とミサカは同じ文句を繰り返すお姉様にウンザリしなが ら同じ返事を返してみます」 「それは分かってるけど……だからってなんで私達には扇風機一台なのよ!」 「それも仕方がないことです。私達着ぐるみ隊は所詮カナミンショーが始まるまでの前座 に過ぎませんから、とミサカはお姉様にもういい加減にして下さいって感じで呟きます」 ドンヨリとした空気が満たす上条達の控え室に遊園地のスタッフの声が響いた。 「着ぐるみ隊の皆さん。そろそろ出番で〜す!」 「「「はあぁ──い」」」 やる気の無さを醸し出す気の抜けた返事をした3人は渋々重い腰を上げた。 20分後。 「うだあぁあぁぁーっ!」 ステージ裏に戻ってきた上条は着ぐるみの頭部を外すなり絶叫した。 クラウンパレスのイメージキャラクター達によるショーが終わったステージは次のカナミ ンショーに備えて舞台転換中であり今はスピーカーから流れる軽快な音楽が特設ステージ を満たしている。 「なに騒いでんのよ!あんたは。鬱陶しい!」 「暑いんですよ。見て下さい。滝のように流れ落ちるこの汗!季節は秋だって言うのに何 で今日はこんなに暑いんですか?上条さんへの嫌がらせですか?」 「先日の台風がもたらしたフェーン現象のために本日関東地方では最高気温が30℃を突 破することが予告されています、とミサカは淡々と報告します」 「言っとくけど、私達だって暑いのよ」 「何言ってんだ!お前達なんかイスに座って手を振っていただけだろ!俺なんて会場中を 走り回されたんだぞ。なんで王様がバク転までしなきゃなんねぇんだよ!」 「しょうがないでしょ!そう言うキャラ設定なんだから」 「もう上条さんはボロボロです。これがあと2ステージもあるだぞ。 やってられるかあぁあぁぁぁぁっ!」 「男でしょ!諦めなさい」 廊下で上条達が騒いでいると『姫神秋沙様控え室』と書かれたドアが開き姫神秋沙が顔を 覗かせた。 「お疲れ様。上条君」 「どうして私達には労いの言葉が無いのかしら?」 「そこはかとなく感じる悪意は気のせいでしょうか?とミサカも遠回しにお姉様と同意見 ですと呟いてみます」 御坂美琴と御坂妹の会話は無視して姫神秋沙は話を続けた。 「暑かったでしょ。上条君。 どう?次の出番まで私の控え室で涼んでいく?クーラー効いているわよ」 「クッ、クーラー!?俺もそっちに入って良いのか?姫神」 「もちろん。それに冷たい麦茶もある」 「麦茶まであるのか?ごくっ……。姫神様!!この上条はあなた様の下僕です。 是非とも姫神様のお部屋にぐあげはぁひゃあぁぁぁー!」 「あっ、ゴメン!手が滑ったわ」 「ゴォラーッ!御坂。どう手が滑ったら缶ジュースの中身が着ぐるみの背中に流れ込んで くるんだよ!?」 「不幸な偶然が重なっただけよ。アンタにはよくあることでしょ」 「あのなぁ!」 「だから謝ってるでしょ。お詫びに身体を拭いてあげるから私達の控え室にいらっしゃい」 「でも、俺はこれから姫神の……」 「いいから来なさい!!」 「ちょっと待て。イテッ!耳を引っ張るな。わっ!御坂妹まで、きゃあ──────」 あっけにとられた姫神秋沙が我に返ったのは上条の悲鳴を断ち切るように御坂達の控え室 のドアがバタン!と豪快に音を立てて閉じられた後だった。
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とある美琴の他寮生活<アウトドア>第4章-2 学舎の園まで走ってきた上条は息切れしまくりである。 (まだかなー、お、来た来た、ってあれ、なんか多くないか?) よく見ると常盤台が2人、柵川が2人いる。 (何でだ?) 自動改札のようなゲートを出ると彼女はこちらを見るなり、 「あ、いたいた、待ったー?」 「いや、着いたばっかだけど、その2人は?」 「ああ、こちらが柵川中学1年の初春さんと佐天さん。こっちはわかるよね?」 「ああ、白井さん、だっけ?」 「覚えてくださったのですねー、この黒子、幸せものですの、ってお姉さま、なんでこの人がいるのですの?」 「あー、ちょっとね」 横で、 「この人前見ましたよね、佐天さん」 「あー見た見た。御坂さんと一緒に居た人でしょう。かっこいいとは思ってたのよねー」 「へ、一一一(ひとついはじめ)はどうしたんですか?」 「そっちのほうがいいに決まってんでしょー」 「そうですよね」 あははは、と笑う2人。 美琴を見て変な顔をする白井。 それを見ている上条は、「どうすれば……」と思うことしかできなかった。 16 00 そろそろ行くか、と彼が思ったのは午後4時のことであった。 美琴が言った。 「じゃあ、黒子。わたし用事があるからここで」 と言うのを聞いた黒子は、 「お姉さまがそう言うのでありましたら、仕方ないですわね」 と。ここで上条が言う。 「そこに駅があるだろ。そこで乗るか」 この提案に美琴は、 「そうね。それじゃあ、バイバーイ」 それから、2人は第23学区へ向かった。 五和を迎えに行ってクタクタになった2人はすぐに部屋に入る。 「あー、何もする気がしねーな」 と彼が言うのに対して、 「そうね、このまま寝る?」 風呂が壊れているのは仕方が無い。 でも、このままとは…… 「じゃあ、寝るね」 そういってすぐに美琴は寝てしまった。 それから1年数ヶ月 「もう春か」 「早いわね」 2人がいるのは上条の学校。 常盤台に高校があったにもかかわらず、こっちを選んだ美琴。 そして、上条は言う。 「この学校には3年が1年と手をつないで入学式会場に入場するというしきたりがるんだけど」 という上条を見て、赤く、ならない美琴は 「そうなんだ。じゃあ」 と言って2人は入学式会場に向かった。 彼は悩んでいた。 彼の両親である上条刀夜と上条詩菜、それに美琴の母親である御坂美鈴がいるためだ。 写真撮影の時間。 するとすぐに刀夜が走ってきた。 「当麻、メキシコの土産はいるか?」 「とうさん!何でそんなものがあるんだよ!!」 とそこに2人が加わる。 「あらあら、当麻さん的にはその人と一緒にいるのがいいのね」 母さん(詩菜)かよ。 「あんたは美琴ちゃんが好きなのかい?」 美鈴かよ。 結局仲良く写真とって終わり。 それだけだった。 その日、上条当麻と御坂美琴は死んだ。 これまた仲良く手をつないで帰っているときに。 上条勢力をつぶすために出てきた猟犬部隊(ハウンドドッグ)により、暗殺された。 天草式、旧アニューゼ部隊、必要悪の教会(ネセサリウス)、神の右席などと猟犬部隊が戦争を起こした。 まさに、科学と魔術が引き起こす第3次世界大戦。 これにより、ヴェネツィアなどの主要都市が破壊され、 学園都市第1学区が丸々消滅した。 結果、上条勢力の中心人物、上条当麻と御坂美琴がアレイスター=クロウリーの手で暗殺された。 そして、 妹達(シスターズ)全体の処分、および学園都市をイギリス清教必要悪の教会(ネセサリウス)の支配下に置くことで和解、終焉を迎えた。
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『When You Wish Upon a Star(星に願いを)』 【本文】 『第一章』 『第二章』 『第三章』 『第四章』 『第五章』 『第六章』 『第七章』 『第八章』 『第九章』 【初出】 2009/05/11 SS自作スレ part 5で連載開始 2009/06/11 完結 2009/10/24 作者により改訂 【著者】 5-100(トリップなし) 【含有】 【あらすじ】 幼少時自分の能力のせいで故郷の全住人を死に至らしめてしまったトラウマから 『魔法使い』になりたいと願う少女姫神秋沙。とある不幸な偶然から上条は姫神 秋沙のケルト十字を破壊してしまう。『吸血殺し』に引き寄せられ学園都市に現 れた吸血鬼をめぐり科学サイドと魔術サイドの闘いが始まる。 【解説】 投稿開始時の作者コメント 本編での扱いが主人公より不幸な姫神秋沙をヒロインにSSを書いてみました。 タイトルは「When You Wish Upon a Star(星に願いを)」です 「吸血殺し(ディープブラッド)」はやっぱり書きにくくて 後半になると少しばかり基本設定をねじ曲げて解釈しています。なにとぞご容赦を。 のとおり、不遇のヒロイン姫神をメインに据えた作品。 宣言の通り、作者の解釈の都合で後半に入ると姫神の能力が本来の「吸血殺し」から別のものに変わる。 【関連作品】 後日談 後々日談
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記 イヤだ 「……いや、すまないね」 「気にしないで」 とある研究室は段ボールだらけだった。 そこにいるのは木山春生と御坂美琴。 ついに教員として働くことになった木山は、研究所の私物を新居に移動させていた。美琴たちはその手伝いである。 風紀委員の二人は後で合流。春上や絆理、佐天は新居の掃除をしているはずだ。 美琴としてはここよりも家でインデックスたちと遊びたかったのだが、半円の形をした上条の目にしぶしぶ出てきたのだった。 まあ、白井たちと遊ぶのも久しぶりだし、木山が教員になったのは本当にうれしいため、文句はまったくない。 いや文句が1つあった。 「しかし、暑いわね」 8月の夏真っ盛り。 でも埃対策で窓は全開。 電気は解約済みでエアコンは使えないのだった。 やってられないのである。 置いてあったクーラーボックスの中のコーラを1つ拝借するくらい許して欲しい。 蓋を開けて一気に口に注ぎ込む。 「っ!! まずっ!!!!!」 口の中で納豆ときな粉とブドウが大戦争している味がする。 いちごおでんのほうがまだましなのだった。 「な、なによこれ~~」 「ん?」 隣の部屋から段ボールを抱えて出てきた木山は、しかめっ面した美琴を見る。 ガシャン という音が響いた。 木山が段ボールを落とした音である。 中身は大丈夫か? なんて美琴は考えるが、 木山の動揺した表情を見て?が頭上に浮かぶ。 しかし、次の木山の発言で、顔を木山以上に真っ青にするのだった。 「ま、まさか、それを飲んだのか!!?」 「成果なし……か」 上条宅で、携帯のメールを見て上条はぼやく。 インデックスを元に戻すために世界を走り回ってるステイルからの連絡だった。 今日も成果は無かったらしい。 とはいえ、実は上条はこのままでもいいような気がして来ていたのだった。 上条にとってみれば、そんなに状況は変わっていない。 十何年かすればインデックスもどうせもとに戻るし。 死ぬわけではないようだし。 「……ま、コイツ自身が望んでないかもしれないけどな」 ひょい とインデックスを高い高いする。 自分の幸せと、彼女の幸せが一緒とは限らない。 ……ん? 自分の幸せ? 何かがひっかかったが、インデックスの声に意識がそれる。 「まぁ、まーま?」 「ん? ああ、ママはお友達と遊んでるぞ」 高い高いしていた腕を戻す。 「中学3年の夏休みは1度きりなんだ。友達と遊ぶのだってさぼっちゃいけないだろ」 上条も一緒にいたいという気持ちはわかるのだ。 しかし、今しかないこの夏を、きちんと満喫してほしい。 「15歳の夏が二度あるわけじゃないんだ。できることはやっておきなさいよー」 上条はここにはいない少女にやさしく、囁くのだった。 が、 その静寂は、ドアを思いっきり開ける音でぶち壊された。 駆け込んできたのは。 「大変!! 当麻!! わたし、このままだと赤ちゃんになっちゃう!!!」 なんか一回りちっこくなった美琴なのだった。 彼女はもう一度15の夏を経験する裏技を発見してきたらしい。 涙を浮かべる美琴と、 いびつな顔で固まる上条。 そしてそんな状況もきゃっきゃと楽しむインデックス。 上条の例の言葉がむなしく響いた。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記
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とある○○な吹寄制理 大覇星祭三日目―――。上条当麻、土御門元春、ステイル=マグヌス、インデックス、青髪ピアスの5人は学園都市第七学区の表通りを歩いていた。 「うだー、疲れたー!」 「もう昼だし、今日は種目もたくさんあったしにゃー」 「しかもそのすべての競技にボクらは出なあかんかったしなー」 「僕としては君たちの慌てる姿が見れて楽しかったけどね」 「それよりとうまー、おなかへった」 ちなみにステイルは事後処理ついでに上条たちの競技を見ているらしい。まあ、上条としてもインデックスのお守りが必要だったので助かっている。 「ちょっと待て、昼飯はさっき食ったばかりだし、俺らの競技を観ながらステイルのおごりでポップコーンとかバクバク食ってたってのに何でまだ減る腹がある?」 「さ、さっきのはお菓子だから別腹だもん!」 「そういう問題じゃないと思うぜい・・・・・・」 「まあ、お腹が空いたというのなら、どこかに食べにいこうか?」 それじゃまるで人攫いだぞ・・・・・・。 と、上条はステイルをあきれた目で見つめる。 「まあ、連れて行ってくれるなら頼むよ、俺らは次の競技の時間がヤバイから・・・・・・」 「いや、ついていこうぜカミやん。次の競技は『クラス対抗サバイバルマラソン』だ、へたすりゃ死ぬぜい。それにたくさんの人数が入り乱れるから二、三人ぐらいなくて大丈夫だろうし」 「そうやそうや。いまなら女の子と食事できるってサブイベントまでついてるし」 そっちが本命か、つーかお前はインデックスと一回会ってるはずだが。 と上条は心の中でつぶやく。ちなみにクラス対抗サバイバルマラソンとは、つまり名前のとおりである。 能力者がお互いを妨害しながらマラソンをするだけである。マラソンとついてはいるものの、どちらかといえば妨害がメインになるため戦争に近い。 「んー、まあいっか。『へたすりゃ死ぬ』なら俺は確実に死にそうだし・・・・・・」 「それはないやろ」 「それはないぜい」 「それはないな」 「それはないよ」 「何で全否定!?」 3人から突っ込みを入れられ、上条は「不幸だー!」と叫ぶ。 しかし、その声に負けないぐらいに響いた声があった。 「見つけたわよ上条当麻!」 5人はいっせいに声のしたほうを振り向く。 「ヤバイ・・・・・・吹寄だぜい」 そこには鬼の形相をした大覇星祭実行委員の吹寄制理がいた。だが、いつもの吹寄とは少し違う気がした。 「吹・・・・・・寄?」 しかしそれに答えず、吹寄は大股でこっちに向かって来ながらまくしたてる。 「次の協議まで時間がないというのに!貴様ら、こんなところで長々と何をしている?」 吹寄の違いは一歩を踏み出すごとに大きくなっていく。体が大きく、肌の色は黒く、髪の毛が青く長くなり縮れていく、まるでわかめのように。そしてその声は・・・・・・ 「鼠のように逃げおおせるか、この場で死ぬか、どちらか選べぃ!」 女の子とは思えないような渋い声になりました(体も)。そのうえいつの間にか手にはゴツイ斧が握られていた。 近くにいた人が悲鳴を上げて逃げ出す。それほどまでに今の吹寄?の姿は恐ろしかった。 『ふ、吹寄ぇ!?』 すっかり変わってしまったクラスメイトに驚く一同。 「あれはもしかして穴子堕とし(バルバトスフォール)!?」 「なんやねん!その語呂の悪さは!」 「そんなこと言ってる場合じゃない、なんか危なそうだからとりあえずあれを止めるよ!」 ステイルはそう言うと、ルーンのカード(マジックアイテム)を取り出して炎剣を生み出す。その瞬間、 「アイテムなぞ・・・・・・、使ってんじゃねええええええええええええええ!!!!!」 吹寄?の怒号とともに、ステイルの足元から黒い刃が飛び出す。 ドズッ! と鈍い音が響く。そしてさらに、 「微塵に砕けろぉ!」 ステイルに突き刺さった刃が十字型になり、さらにステイルの体を切り刻んで後ろに吹き飛ばす。 「ステイル!」 上条はステイルのほうへ行こうとするが、 「大丈夫!あの人もまだ意識があるから、私が知ってる回復魔術を教えれば・・・・・・!」 インデックスがどこから取り出したのか救急箱を抱えてステイルの元へ行こうとするが、 「回復魔術だと?貧弱すぎるわ!」 吹寄?がそう言い放った後、口の中で小さく何かを唱え、 「断罪のエクスキューション!」 インデックスの足元と、頭上から不可視の圧力のようなものがかかる 「きゃあああっ!」 インデックスが倒れて動かなくなる。 「インデックス!てめぇ、吹よ「イノケンティウス!」」 上条は驚いてステイルのほうを見る。倒れたステイルの隣に、3000度を越す炎でできた人の化身が現れていた。 「彼のクラスメイトだか何だか知らないが、あの子を傷つけるなら「いつまで術に頼るか!」」 ステイルの声をさえぎって吹寄?が叫ぶと、ステイルの体が重力に押しつぶされるように地面へとめり込んでいく。 「がああああ!」 「くそっ!やめろ、吹寄ぇ!」 上条は叫びながら吹寄?のほうを向く。しかし吹寄?はそれを無視するように高速で後ろに走り出す。その先には『ここは第七学区三番通り』とカラフルな文字で書かれた大きな看板がある。 「俺の背後に・・・・・・」 吹寄?は手に持った斧を看板に突き刺すと、 「立つんじゃねえ!」 吹寄?が斧を力任せに振り上げると看板は木っ端微塵に砕かれ、看板の後ろに隠れていた土御門が宙に舞う。 「くっ!?」 斧に突かれたダメージは浅いようで、土御門は空中で体勢を立て直そうとする。しかしその前に吹寄?がひび割れた斧をこちらに向ける。飛んでくる土御門と上条は一直線に並んでいる。 まずっ・・・・・・!? 上条は移動しようと横に動くが、 「皆殺しだ!ジェノサイドブレイバー!」 吹寄?の斧から避けきれないほどの大きさの衝撃波が飛んでくる。 「くそっ!」 とっさに上条は右手を前に出す。衝撃波は空中でガード姿勢をとっていた土御門を、簡単に弾き飛ばし上条へとせまるが、上条の右手に当たった時点で消えてゆく。 「よし、これなら防げる・・・・・・!」 しかし上条は衝撃波が荒れ狂う前で、変わり果てた吹寄の声を聞いた。 「縮こまってんじゃねえ!灼熱のバーンストライク!」 上条の頭上から、複数の火の玉が振ってきた。 「どうしろってんだぁー!」 上条は火の玉の直撃を受けて右手がずれ、それによって襲い掛かってくる衝撃波で吹っ飛んでいく。 「あかん、カミやんまでやられてしまうとは・・・・・・、ここは一時撤退やーっ!」 青髪ピアスが、カール・ルイスも真っ青の速さで逃げていく。しかし、それを見逃す吹寄?ではなかったようだ。走り去っていく青髪ピアスの方を向き、言い放つ。 「男に後退の二文字はねえ!絶望のシリングフォール!」 青髪ピアスに一抱えもある岩が雨あられと降り注ぐ。 「死んでまうわーっ!!」 岩の直撃を受けて青髪ピアスが倒れ付す。 「ぶるああああぁぁぁ!!!」 しかし吹寄?はそれだけでは飽き足らずに謎の奇声を上げながら、倒れた青髪ピアスに走りより、 「死ぬかぁ!消えるかぁ!土下座してでも生き延びるのかぁ!」 炎を纏った斧を叩きつけ、返す斧で斬り上げ、浮かんだ青髪ピアスをつかんで膝蹴りをかましてまた地面に叩きつける。そして青髪ピアスも動かなくなる。 「これぞ三連殺!」 吹寄?はなにやら技名のようなものを言う。 「ぐ、吹寄・・・・・・どうしたっていうんだ」 上条は体を起こして呟く。 「どうして、だと?」 吹寄?が聞き返してくる。吹寄?はこちらに歩み寄りながら、 「おまえは自分に原因があるとは考えないのか?おまえを恨んでる人間はいないか? おまえを馬鹿にしてる人間はいないか? おまえは本当に誰かに必要とされているのか? おまえを殺してやりたいと思っている人間は本当に誰もいないのかぁ!?」 吹寄?は上条が混乱している間に、早口でまくし立てて戦闘モードに入ると、 「それがわからないなら、今死ね!すぐ死ね!骨まで砕けろぉ!」 上条を斧で滅多打ちにする。 「貴様の死に場所は!ここだ!ここだ!ここだぁぁぁ!!」 斧と拳の乱れ打ちをした後、おもいっきりおでこで頭突きされて上条は近くのビルの壁にめりこむ。 「今日の俺は紳士的だ、運が良かったな」 どこが紳士的だ、途中変なの混ざってたし。 と思いつつ上条の意識は遠のいてゆく。 上条の意識が無くなると同時に吹寄も元に戻っていく。髪の毛は元の黒髪に、体も発育の良いいつもの体に戻っていく。そして周りを見渡して驚く。 「これは・・・・・・、何があったの?」 地面には大量の破壊跡、そして倒れ伏す3バカ+2人。 とにかく何があったのかと、吹寄は腕を組んで今までのことを思い出してみる。 (確か次の競技場に行く途中で3バカが居ないのに気付いて、前の競技場付近を捜していたら女の子と歩いてる上条当麻を見つけて、そうしたらなぜか知らないけど怒りがこみ上げて―――) 「それで・・・・・・」 吹寄は首をかしげる。 「それで・・・・・・、どうしたんだっけ?」 吹寄は、頭の上にたくさんのはてなマークを浮かべて首をかしげている。 遠巻きに見ている人の畏怖の顔にも気付かずに――― 「貴様らはぁ、俺の最高の玩具だったぜぇ!」 その後、上条ちゃんたちの行方を知るものは誰もいなかったのですー 吹寄ちゃん!暴力はだめですよー! とある穴子な吹寄制理 GAME OVER
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プロローグ とある朝いつもより早く目が冴えてしまった。というより、あまり眠れていないと言ったほうが近いのだろう。 「あァ、こんなンでいいのかァ…」 学園都市第一位『一方通行』は考える。 自分が光を求め手にした今の生活しかし… 今まで研究とはいえ散々な殺しを続けてきた自分が 今更光を求めるなど… 「本当に今が求めていた最高なンで「おっはよーうってミサカはミサフゲェェ」 「うるせェーンだよ。部屋入る時は、ノックしろって言ってンだろうがァ」 「ふぉめんなふぁいっふぇミふぁふぁふぁミふぁふぁふぁあやふぁってふぃふ」 「なンなンですか?飯なンですか?ごはンなァーンですか?」 「せいかーい!!ってミサカはミサカはテンション高めで言ってみたり!!ところで毎度毎度ノックするのはメンドーイって ミサカはミサカは抗議してみる。」 「あン…それはだn「あぁそっか!男の子だもんね!朝はつらい時もあ、る、よね、って鬼の形相の、アナタを、みつ、めてみ、る…」 「どォーこォーでェーそんな事をならったんですかァ?打ち止めちャァーン」 「えと…テレビかな?ってミサカはミサカは逃げに転じて猛ダッシュ!!」 「チッ、後でお仕置きだn!!」 不意に口を閉じる。 こんな悪党が日常でこんなにもナマ温くなってしまったのかと… 「ハァ…コーヒー飲むかァ…」 一方通行は思う。あの時にもし考え方を変えていられたらと。 一方通行は嘆く。なぜあんなことをしたのかと。 一方通行は考える。なにかあの時に戻れる。そんな方法はないのかと。 パート2 「あるんだよ」 「あァ?」 「だからあるんだよ」 白い修道女『禁書目録』ことインデックスは言う。 ・ ・ ・ 最近、一方通行はライバルであった『幻想殺し』を持つレベル0上条当麻と 親しい(?)友好関係を築いていた。もちろん妹達の事も許していた。 今は、互いの居候について話し合ったりしている。まるで公園で話し合う母親たちのようだ。 しかし、今上条はいない。先程、学園都市第三位『超電磁砲』の御坂美琴に 「勝負よ!!今日こそ勝つからね!!覚悟しなさい!!」ビリビリ 「ゲッ、ビリビリ!えぇ…もう知りません…なんだかもう日常的になって不幸とも思えなくなってきましたよ」 「じゃーいーじゃないの!勝負よ!勝負!!」 「そもそもなんで上条さんにばっかつきまとうんだよ!!いくら上条さんが生死の堺をさまよったってラブコメに繋がらないの! あ~泣けてきた…不幸だ…」 「・・・・る・もし・・ない・・いじゃ・・いの」 「なに?聞こえねぇよビリビリ?」 「繋がるかもしれないじゃないのってぇいってんのぉぉぉ!!」 「バカ!!超電磁砲乱発すんなぁぁぁ!!」 「少しは、あたりなさいよぉぉ!」 「あァーー平和ァですねェー平和ァ」 「おぃぃぃ!!一方通行!!これを見て平和だっていうならお前の眼は節穴だぁぁぁ」 「三下ァ、俺が超電磁砲に加勢しないだけありたがく思いやがれェ」 「ふぅぅこぉぉうぅぅだぁぁぁぁぁぁ~~~~」 と言い人混みの中へ(というより人込みをかき分けて)進んでいった。 今は、打ち止めもいない。 お昼寝を寮でしている。決して口ぐせが面倒だから登場させないわけではない。 従って今は、一方通行と白いシスターしかいない。 「空気なんだよ」 「おわァ!いたのかァ、まっシスター…」 「むぅー、その名前にはあなたには言われたくなかったかも。そして絶対読者は、私がいなかったと思っているかも!!」 「作者に言えェ…作者にィ・・・」 しばし沈黙が生まれる。 沈黙を破ったのはインデックスだった。 「あくせられーたーは、変えたい過去ってある?」 一方通行の体がビクンと跳ね上がった。一瞬このまっシスターが記憶操作系の超能力者と錯覚するくらいだった。 「なンでだァ…」 「神の声が聞こえた気がしたからだよ」 「(やっぱタダもンじゃァねェのかァ?)そんな都合のいいもンねェだろ」 「あるんだよ」 「あァ?」 「だからあるんだよ」 その言葉に一方通行は体を強張らせ、少しばかりの希望を抱いた。