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「ちょっと待てって!なんでそうなるんだよ!!」 上条は再びテーブルに身を乗り出し、アニェーゼ達の方へと近づく。 これが当然の対応なはずだ。例え青髪に「コンのおバカぁぁあああああああ!!!」とツッコマれようが上条は3人を止める事に反対だった。 「…………学園都市にはホテルや宿泊施設が異常に少ねぇですし、その殆ど全てがBIP用の物……………その上、魔術側から来てる我々では泊まれないどころか学園都市の警備にも敵にも警戒される事は確実…………」 「じゃ、じゃあ女子寮って手が有るでしょうが!と、上条さんはツッコミを入れてみるのですがいかかでしょう?」 学園都市の女子寮も、安い所なら上条のアパートとほぼ変わらない値段で部屋を貸してくれる所なんて沢山ある。それに学園都市には勿論、外国からの留学生だっている。不審には思われない筈だ。 「それも契約書や個人情報の偽造が面倒臭いですし、それに何かしらのトラブルが起きてしまった時、学園都市内(つまりは科学全般)に不慣れな我々3人では対処しきれない可能性もあります」 「で、ですから一応我々とのコンタクトが取れて、学園都市に慣れていて、私達3人と面識のある人に1托した方が良いって…………あ、あの!これは私の意見ではありませんよ!!?」 「ふざけんな!要は俺に丸投げって事じゃねえか!!上条さんはあなた方の執事になった覚えはございませんよお嬢様!!」 半分噛みそうになりながら、上条は一気に捲し立てる。 が、半分以上手遅れになっていることを認識しつつも諦められない。 「!そ、そうだ!土御門っていう手が合ったじゃねえか!!あいつなら色々対処法とか知ってそうだし!!」 上条は自分の隣の部屋に住んでいる悪友、土御門元春の携帯へと電話を掛ける。 んでもって開口一番に「つーかお前この事知ってただろ今すぐ反省文を300字詰め原稿用紙5枚分書いて俺の元に持ってこいこの野郎!!」と言ってやるつもりだった。 『はいは~い~。こちら土御門元春の携帯だぞ~上条当麻~』 上条の予想に反し、携帯から聞こえてきたのは上条の知っているとある少女の声だった。 土御門舞夏、土御門元春の義理の妹でメイド学校に通っているのだが、兄である土御門元春ととても仲が良く、良くこの寮に遊びに来る。ちなみに料理がとてもうまく、自炊派である筈の上条のはるか上を行っていたりする。 「舞夏か?今すぐ、速攻で、高速で、土御門に代わってほしい。いないならあいつが今どこにいるか教えてくれ」 『ちょっと待ってな~…………兄きに「かみヤンがもうすぐ電話を掛けてくるだろうからこのメモ読んであげてくれニャ~」って伝言頼まれてるんだぞ~』 伝言という言葉に鋭く何か意味を感じる上条。 伝言と言う言葉は「誰かに言を伝えてくれ」と書く。 …………そんな事をわざわざするという事は………… 『え~と「約1週間ほど留守にする、あとは頼んだぜいかみヤン♪Ps俺のいない間、隣の部屋は臨時住人がいるから期待しても無駄だぜぃ」だって』 ……無言で電話を切った。 この地球のどこかでニヤッ笑っているであろう土御門をタコ殴りにする事を心に誓い、くるりと後ろを振り向くと 「ふぅ…………それにしてもつまんねぇ部屋ですねぇ…………なんつーかいじりがいがないと言うか、微妙と言うか」 アニェーゼが床に寝そべりながら部屋の文句を言い…………………… 「シスター・アニェーゼ、寝るのでしたらベットを使いなさい。はしたない上に通行の邪魔ですよ」 ルチアはどこから出したのか分厚く難しそうな本を読みながらちゃっかりテーブルを占領していて…………………… 「あ、あの~……お夕食にデザートは付きますか?」 アンジェレネは上条の服の裾を引っ張りながらこんな質問をしてきた……………… 上条はもう叫ぶ気力もないのか、溜息と共に、蚊のなく様な声で1言呟いた 「…………不幸だ……」
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸なHappy days 御挨拶 第二章 御挨拶 (私、上条当麻は美琴大好きな人間である) おい、懲りろよ。いまの状況考えろよ。 上条はなんか高級そうな食事をしていた。 心配するな諸君!! テーブルマナーは美琴のおかげで完璧なのだ。 そのため、現実逃避もできてしまう。 (……美琴の親だわ) 「不幸の代わりに大好きだと叫ぶ! くっく、あははははは! それが習慣になってるなんて、とんだバカップルね、あっはっはっはっは、ひーっ!」 『がっはっはわっはっはー』と戦国武将のように笑う御坂ママ、美鈴。 上条は御坂との最初の出会い、自販機前の事を思い出していた。 その武将の横にはマフィア、いや御坂パパ、旅掛が座っている。 彼女のパパさんってだけで恐いのに、ガラ悪すぎだろ。 しかも顔に影が入っています そして、目がやきもち焼いている時の美琴と同じだ。 (そりゃ、初対面の人間が 「娘を呼び捨て」 「大好きだ宣言」 「その後に、付き合っています発言」 「さらに愛しの娘来ません報告」 ……うん、間違いなく誰でもキレるわこれ) 意外と冷静な上条。 彼は腹をくくっていた。 (高校生で死ぬとは、短い一生だった) 変な方向に。 っていうかお前さんすでに二回は死んでるだろ。 上条は窓の外を見た。 (空が……青い……) 同時刻、美琴も同じ感想を抱いていた。 コツッ、とグラスが置かれる音が聞こえ、 美琴はあわてて視線を空から正面に移す。 また、現実逃避したようだ。でも、仕方ないだろう。 彼氏の御両親と旅館で一緒に食事をしているのだから。 (……しかも援護なし) こんなはずではなかった。 挨拶の第一声は 「御無沙汰しております。改めまして、御坂美琴と申します」キラキラ だと決めていたのに……。 (あーもう!! 当麻大好き!!) いやだから懲りろよ。 (あれから、お義母さまお話にならないし……) そうやってビクビクしていたら、ドタバタと音がした。 何事かと廊下を見たら、お義父さまが仲居さんに押し倒されている。 「あぁ、すみません、大丈夫ですか!!?」 「お気になさらず。そちらこそ怪我はありませんか?」 「……えっ、あ、はい、大丈夫です!!」////////// 心なしか仲居さんの顔が赤い。 (ああ、親子だな) 美琴さん、彼氏の両親の前でその顔はいかがかと……。 「あら。あらあら刀夜さん、またですか、またなのですか、またなのですねの三段活用」ゴゥ!! あっ、口を開いた。 「か、母さん!! これは私のせいではありませんのことよと言いますか、 全然うれしくはないわけではないといえどもごめんなさいでやんす」 二人とも完璧に上条の親だった。 あのニッコリ笑顔でキレられるとこわいのよねー。 などと、お義母さまに遠くにいる彼氏を重ねて見ていたら、向こうもようやくひと段落ついたようだ。 「改めまして美琴さん、当麻がいつも世話になっています」 お義父さま、頬の紅葉マークで台無しです。 そんな感情を押し殺し、 「いえ、こちらこそいつも迷惑をかけてしまって」 なんて社交辞令。 そして美琴はお義母さまの方へ視線を移す。 「……苦労、なされていますね」 「あらあら、当麻さんもですか」 ふふふふふふふふ、と暗く笑う女性陣に、 上条刀夜の背筋が震えた。 (何だ、何だ?) なにかしら冷たい波動を受けた上条当麻は周囲を見回す。 まあ、発信源は御坂パパに違いないだろう。 ちなみに御坂ママはまだ笑っている。 「……当麻君」 そらきたー、今から会いに行くよ昔のオレ。 などと思っていた上条は次の瞬間、 「美琴ちゃんはかわいいよね~!! 負けず嫌いで、涙目になって頑張るところや、 照れ屋で、恥ずかしくて顔を真っ赤にするところとか、 実はか弱いのに強がっちゃうところとかさー……」 開いた口がふさがらない。 そのころ、美琴も変な顔になっていた。 しかしお義母さまはまだ続ける。 「それは昔からでして、 どんな子にも手を差し伸べていたし、 どんな困難にも立ち向かっていったんです。 本当は危ないことして欲しくなかったのですが、 正しいと信じて行動する時、子供とは思えないほど凛凛しくて……」 上条も美琴も別の場所で同時に混乱ている。 しかし、 「そんなかわいい美琴ちゃんに……」 「そんなふうに頑張っていた当麻さんが……」 二人は、空気が変わるのを肌で感じた。 「お前さんは相応しいのか?」 「いつのまにか周りの人に、ある名前で呼ばれるようになりました。それが、」 「「疫病神」」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸なHappy days
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3 土御門元春は黙考していた。 最近、義妹の舞夏の様子がおかしい。 思えば先月のいつだったか、隣の上条宅に突っ込んで行ってからおかしくなっている。 いや、厳密に言えば突っ込んで行った時点でおかしかったが。 とにかく、以前のように「兄貴ー」と笑いながらとてとて寄ってくる事がなくなってしまった。 なんだこれは。反抗期なのか。自分は舞夏に反抗されるような事をしたのか。 否。そんなはずはない。 毎日記入している門外不出の『舞夏育成ノート』にはそのような記述は一切ない。 万一あったとしても自分がそのような愚行を犯しておいて、忘れるはずがない。 ではなぜ…? 「にゃー…」 べちゃり、と音がしそうなくらいの脱力ぶりでテーブルに突っ伏すシスコン軍曹。 そのテーブルには舞夏が早起きして作ったのであろう、味噌汁が入った鍋が置いてある。 その鍋を見つめながらシスコン軍曹は再び思考の渦に身を投じる。 事の発端は天草式の少女が上条の部屋を訪れた日だ。 舞夏と楽しくホワイトシチューをつつくはずだったのに、当の舞夏が突然血相を変えてベランダの壁をぶち抜き上条宅へと突入していった。 ほどなくして戻ってきたと思えば味噌汁がどうのこうので舞夏クッキングタイムに入ってしまった。 こうなると兄でも手がつけられない。 話だけでも、と一度だけ邪魔をした時があったが、その時は凄まじいボディブローを食らい一撃KOされている。 それからというものの、舞夏の味噌汁奮闘記に付き合わされ続けている。というか味噌汁しか出てこない。 愛する義妹の手料理と言えど、一ヶ月以上も毎日味噌汁しか出てこないとなると流石のシスコン軍曹も飽きてくる。 (にゃー…。味は文句なしなんだが、以前のような愛がないにゃー。これでは俺の腹は満たせないんだぜい) しかし、こんな事を意見すれば待っているのは悶絶ボディブローだ。味噌汁をぶちまけたくなかったら黙って食べるしかない。 「食べ物に不自由するのは結構つらいぜい。カミやんも毎日こんな生活なのかにゃー」 思わずそんな独り言を放った直後、土御門はあるとんでもない可能性に気付いてしまう。 舞夏がおかしくなったのは上条当麻の部屋に行ってからだ。 (まさか…) そしてその上条当麻は関わった女性に対して高確率かつ平等にフラグを立てる旗男だ。 (そんな事が…) その上条当麻は日々食糧難に苦しんでいる。 (あるはずが…) そして舞夏は上条宅から帰還後に究極の味噌汁開発に明け暮れている。 これらの事実から推測される事は…。 「ふざけるなああああああああ!!!!!!!おのれ!!!上条当麻ああああああああ!!!!!!!!!」 ガタッ!!と凄まじい勢いでシスコン軍曹は立ち上がり野太い声で叫ぶ。 「外国人巫女様お嬢様妹巨乳でこ女子高生豊乳シスター爆乳エロスお姉さん堕天使エロメイド隠れ巨乳と散々フラグを立てておいてまだ足りぬか!!!!」 いつもの軽い口調は完全に吹っ飛んでいる。この男、マジである。 「今までは大目に見てきたが舞夏だけは許せん!!もう見過ごす事はできんっっ!!!!!!!」 そう宣言すると土御門はベランダではなく部屋の壁をぶち抜いて上条宅へと侵攻していくのであった。 4 一端覧祭を控えいつも以上の喧騒が広がる学園都市の中でこの空間は静かだ。 ちょっとアルコールの匂いが鼻につくが、それでもどこか心地良さを感じる事ができる。 辺りは一面真っ白で清潔感そのものだった。 すれ違う人も落ち着いていて平穏な時間を過ごしているように見える。 海原光貴はそんな廊下を歩いていた。 つい今しがたショチトルという少女の見舞いを終えたところだった。 あれから毎日の日課になっているが、未だに口を利いてもらえない。 それでも最初の頃は転院した事も教えてもらえず、病室にすら入れてくれなかったのだから見舞いができているだけでも彼女との距離は確実に縮まっている。 「ようやく、向き合えてきたのでしょうかね」 海原は思わず頬を緩めてしまう。 自分は『組織』を抜け学園都市の暗部へと潜りこんだ。多くの命を奪い、自らの目的の為とあれば大切な人を傷つける事すら考えた程だ。 そんな闇に染まった自分にこんな穏やかな感情がまだ残っていたとは。 まだ少し痛む頭で海原はぼんやりとそんな事を考えていた。 「おや?」 病院を出て携帯電話の電源を入れるとディスプレイに見慣れた番号が表示される。 その番号をプッシュしようとした瞬間、 ヒュン!と空気を切り裂くような音と共に一人の少女が現れた。 「結標さん、トラウマは完全に克服されたのですか?」 「茶化さないで。これでも精神集中して慎重に演算してようやくできたんだから」 そう返答した結標の背中には低周波振動治療器はなかった。常に携帯してあった懐中電灯もない。 これはあの日、結標が『仲間』に誓った覚悟の証。 自身のトラウマがどうこうという問題ではない。自分の力で『仲間』を助ける。ただその一点。その一点が結標淡希を突き動かしている。 「それにしても、よくここにいるとわかりましたね」 「あなたの行動パターンくらいわかってるわよ」 結標はぶっきらぼうに答える。 「それはそれは」 海原は少し笑みを浮かべて、 「ところで用件は何でしょう?もしかして一端覧祭のデートのお誘いですか?」 「まだ平和ボケしてるんだったら、そのニヤけた顔にコルク抜きでもぶち込んであげようかしら?」 結標は不適な笑みを浮かべながら海原へ冷たい視線を送る。 懐中電灯を持たない今、結標の攻撃は予備動作なしで繰り出される事になる。その事を瞬時に理解した海原は降参とばかりに両手を上げる。 「仕事…ってほどじゃないんだけど、ちょっと協力して欲しい事があるのよ」 海原は表情を少し引き締め答える。 「先日の『残骸』の件ですか?」 結標は頷くと付いてこい、と言わんばかりに歩き出す。 「あなたは察しが良くて助かるわ。世界中に散らばっていた『残骸』が急に回収されたのは知っているわよね。それでちょっとばかり引っかかる事があるのよ」 「引っかかる事…ですか?」 海原は正面からテントの骨組みを持った男子高校生を避けながら結標に先を促す。 「私は以前、地上に落ちた『残骸』を回収してるけど、その時は一方通行に破壊されてるの。でもここにきて学園都市が急に『残骸』を回収し始めてるの」 「『残骸』は『外』の連中が血眼になって回収に飛んでいるはずですが…そもそも、それが『残骸』だと言う確証は?」 「ないわ。ただ、この件で人員不足の『アイテム』がわざわざ『外』まで出向いてる事を考えるとあながち嘘でもなさそうじゃない?」 「さっき世界中と仰りましたが、それが本当だとしたらそれなりの数の『残骸』が既に地上にあるという事になりますが…」 「いくつか地上に落下していたんでしょう。『外』の連中に回収されても問題ないとは思うのだけれど…データを失うのが嫌なのかしらね」 「しかし何で今なんでしょうね?貴女が『残骸』を回収したのは九月半ば。二ヶ月も経った今頃になって回収し始めるというのは…」 「それが引っかかってるのよ。『外』は今戦争直前で混乱しつつある。レベル5を二人も失った今の学園都市に寄り道をしている余裕があるとは思えないわ」 「しかし、それが寄り道ではなく近道だとしたら」 海原が質問するように返す。 結標は足を止め、天を仰ぎ、答える。 「もしかしたら私達にとっても近道になるかもしれないわね」 5 垣根帝督はとある高校の校門前に立っていた。 ミディアムヘアの金髪を靡かせ、校門前で佇む彼の姿は他校から殴り込みを仕掛けに行く不良のようにも見える。 当然、とある高校の生徒からの視線が集まるが、垣根はそんな事は気にしない。彼の目的は一つしかないからだ。 そんな彼に横合いから話しかけてくる人物が一人。 「こんな所で立って何をしているのですかー?」 垣根は声のした方向に視線を移すが何もない。 いや、いた。 自分の肘あたりに、訝しげな視線を向ける一人の幼女が。 「見ての通りここは高校ですよー?服装を見る限りあなたはここの生徒には見えませんが…?」 幼女にしては話し方が妙に大人びている。だが問題はそこではない。なぜ高校の敷地内に堂々と小学生と思しき幼女がいるのか。 しかしそこは紳士な垣根。警戒されないように優しい口調で言葉を返す。 「俺はここの生徒に用事があるんだよ。もし迷子ならここの職員を訪ねるといいよ」 「私は迷子なんかじゃありませんよー?と言うかここの先生です」 この小学生、中々面白い事を言うじゃねえか、と垣根は頭の中で感心する。しかし、こんな子供に構っていられるほど暇ではない。 「とりあえず職員室にでも行こうか」 垣根は幼女と共に学校敷地内に入ろうとするが幼女は断固阻止する。 「殴り込みはいけないのです!何か理由があるのなら先生が聞くのです!」 幼女は垣根の左足をガッチリとホールドしている。 まだ続けるのかこのガキ、と紳士な垣根が眉間に皺を寄せかけると、 「月詠先生。何をなさっているんです?」 今度は落ち着いた、大人の女性の声が聞こえた。声の主は教師を絵に描いたような黒縁眼鏡に整った髪、これと言って特徴のない顔といい教師の鑑みたいな女だった。 垣根はこの女がこの高校の教師であると確信すると、 「ここの高校の雲川芹亜という方に会いに来たんですが」 いきなり尋ねられた女教師は不審に思いながらも、雲川という生徒について考える。が、そんな生徒がいたという記憶はない。生憎だけど知らないわね、と答えようとした時、 「雲川ちゃんですか?だったらこの時間だと食堂にいるんじゃないですかー?」 また幼女が口を挟んできた。うんざりしながら幼女に視線を戻すと幼女は続ける。 「彼女はいつも食堂の椅子を繋げて寝ているのです。今ちょうど昼休みも終わったところですし、早く行かないと雲川ちゃん寝ちゃいますよ」 なんでそんな事まで知っているんだ、このガキ。という疑問を飲み込み垣根は少し考える。 様子を見るとあの女教師は雲川自体を知らないだろう。このガキの言ってる事も信用できないが、ここまで具体的に言い切るのなら知っている可能性もある。 もし違かったのなら職員室で尋ねればいいだけだ。何よりさっさとこの面倒臭い状況から抜け出したかった。 そう判断すると「ありがとう、お嬢さん」と幼女に微笑みかけ校舎に向かって歩いていく。 そんな少年の後ろ姿を呆然と眺める特徴のない女教師――親船素甘は隣にいる幼女教師――月詠小萌に視線を向け、 「あんなどこの馬の骨ともわからない少年を校舎に入れてしまってもいいんですか?それに今は黄泉川先生は休み、災誤先生は未だに療養中なのに…。何かあったら対処できませんよ?」 しかし幼女教師は平らな胸を力いっぱい張ってきっぱりと返答する。 「大丈夫なのです。あの子はそんなに悪い子には見えません」 一体何を根拠に?と親船はさっぱり理解ができずに首を傾げるが、きちんとした理由があった。 初対面なのに「え?こいつ教師なの?」と聞かれなかったという立派な理由が。
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『When You Wish Upon a Star(星に願いを)』 【本文】 『第一章』 『第二章』 『第三章』 『第四章』 『第五章』 『第六章』 『第七章』 『第八章』 『第九章』 【初出】 2009/05/11 SS自作スレ part 5で連載開始 2009/06/11 完結 2009/10/24 作者により改訂 【著者】 5-100(トリップなし) 【含有】 【あらすじ】 幼少時自分の能力のせいで故郷の全住人を死に至らしめてしまったトラウマから 『魔法使い』になりたいと願う少女姫神秋沙。とある不幸な偶然から上条は姫神 秋沙のケルト十字を破壊してしまう。『吸血殺し』に引き寄せられ学園都市に現 れた吸血鬼をめぐり科学サイドと魔術サイドの闘いが始まる。 【解説】 投稿開始時の作者コメント 本編での扱いが主人公より不幸な姫神秋沙をヒロインにSSを書いてみました。 タイトルは「When You Wish Upon a Star(星に願いを)」です 「吸血殺し(ディープブラッド)」はやっぱり書きにくくて 後半になると少しばかり基本設定をねじ曲げて解釈しています。なにとぞご容赦を。 のとおり、不遇のヒロイン姫神をメインに据えた作品。 宣言の通り、作者の解釈の都合で後半に入ると姫神の能力が本来の「吸血殺し」から別のものに変わる。 【関連作品】 後日談 後々日談
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【初出】 2008/4/17 SSスレpart3 553 「あー暇だ。」 右を見たら俺の部屋。 左を見たら壁。 結論から言うと熱でねこんでいるわけだ。 暇なので近況を説明しておこう。 なんと私上条はある女性から愛の告白をされた。 その女性とは超電磁砲こと御坂美琴なのだ。 そしてなんだかんだで付き合うことになった。 まあそんなところである。 「つまらねぇな。」 今部屋には俺一人である。 「とてつもなく暇だ。」 そのとき部屋に携帯電話の着信音が鳴り響いた。 着信「御坂美琴」 「冗談だろ。」 今の時刻は学校の授業の真っ最中なはずである。 教師に見つかってないだろうな。じゃないとソフトバンクの白い犬に怒られるぞ。 とりあえず電話にでよう。 「もしもし。」 「ちょっとアンタ、熱で学校やすんでるってホント?」 誰からきいたのだろうか?学校もちがうのに。 「まあホントなんだけど。」 「だったら連絡よこしなさいよ馬鹿。」 「別に会う約束をしているわけじゃないしいいだろっていうか今は授業中だろ。」 「言い訳無用!」 「ゴメンナチャイ。」 「そうやって最初から素直に謝ればいいのよ。」 シラン。 「まあ熱なんだからおとなしく寝ときなさいよ。」 「なんだ?心配してくれてるのか?可愛いとこもあるじゃないか。」 「う、うるさい!ともかく・・・・」 「ともかく?」 「そこから動くんじゃないわよ!!」 ツーツー 切りやがった。 とりあえず寝る事にする。 俺の睡眠はピンポーンという音によって邪魔された。 ドアをあけるとそこにいたのは美琴だった。 予想外の事態に困惑したがとりあえず中に入れることにした。 「アンタ本当に大丈夫なの?」 「え?いや、別に何とも無いけど。」 「ねえ、本当に?」 「どうして?」 「顔色が真っ青よ。」 そのとき足下がふらついた。 「大丈夫?」 本格的にヤバそうだ。 そのままベッドに倒れ、深い眠りに入った。 to be continued...
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とある三月の雛あそび 「あ、あのっ」 人影が少ないランベス区のある通りに、声が響く。 声をかけられた人物、赤く染めた長髪の神父が振り向くと、わりと小柄な女性がそこに立っていた。 二重まぶたが印象的な、なかなか可愛らしい少女である。 「何か?」 神父が咥え煙草を揺らしながら答えると、 「とっ、突然すいません! あのっ、ステイル=マグヌスさんですよねっ!」 緊張した面持ちで少女が言う。 その、名前。 少女の語る言葉に対し、目を細めながら口を開く。 「失礼だが、人違いでは?」 無論、瞬時に発動できるよう術式は待機させたまま、さり気なく袖口のルーンのカードに手をやって答える。 「あっ、すっ、すいません! わたし、天草式にいる者ですっ!」 ステイルと呼ばれた男の様子に気づいた少女が慌てて自分の身を明かす。 それを聞いたステイルは緊張をやや緩めながらそれでも訝しげに問う。 「何か御用が?」 己が属する『必要悪の教会(ネセサリウス)』の傘下にあるとはいえ、微妙な関係にある天草式のメンバーとは、 それほど交流がある訳では無い。 それでも、英国紳士の一員としてレディに対する最低限の礼儀は弁えるようにする。 「こっ、これをっ」 そんな彼に対して、少女はポケットから小さな包みを取り出すとおずおずと差し出した。 「………」 差し出されたそれを前に、ステイルの動きがしばし固まる。 ややあって、 「いや、その、ぼくは、こういうことは……」 しどろもどろな答えをするステイルに対して、少女が慌てて語る。 「あ、いえっ、これ、あなたにじゃなくてですね……」 言われたステイル、内心では安心したのかがっかりしたのか複雑な気分だが、そこはそれ、英国紳士の一 員として接する。 「学園都市に行かれるって聞いたので、これを届けて欲しいんです」 「………」 自分の受けた任務が協力関係にあるとはいえ、外部に漏れていることに対して色々と言いたい事はあるが、 「まあ、いいだろう、どのみちついでだからね」 「ありがとうございます!」 「で、誰に渡せばいいんだい? あと、一応中身の確認をさせて貰ってもいいかな?」 その問いに、少女は顔を赤らめてもじもじしながら答える。 「あ、中身はお守りみたいなものです。届け先は、上条当麻という方に……」 少女の反応と相手の名前を聞いたステイルの胸中に様々な感情が浮かんでくるが、英国紳士の(以下略) 「分かった中身の確認はもう結構だこれは確実に彼に届けようああ中身が何であろうと構いはしないさむしろ 僕としては奴が日頃の振舞いを思い返すようなものだといい位だがね」 言うと素早く少女から包みを受け取ると返答も待たずに立ち去っていく。 ………いや、英国紳士として振舞えてませんよステイルさん? 預かった包みを懐にしまいながら歩いていると、後ろのほうで『どうでしたか五和?』『彼はちゃんと届けてく れるんでしょうか?』『まあ後は無事に受け取ってもらえればいいだけですし』『チョコのときは芳しくなかったで すがこれはあくまで保険ですしね』『いやいやこんなまどろっこしいことをしていないでもっと直接的にいくべき では?』などという声が聞こえてくるような気もしたがまあ気のせいだろう。 そう、自分はあくまで英国紳士として振舞うだけである。 預かった荷物は確かに学園都市にいる少年に届けよう。 まあ、その後で炎剣の一本や二本くらいは叩き込まないとこの気分は収まらないだろうが。 「ふ、ふふふ、待っていろよ上条当麻。学園都市に行く楽しみが一つ増えた気分だよ」 昏い笑みを浮かべながらステイルは空港への道を歩いていく。 まあ、その後学園都市に降り立ったステイルが上条に対して渾身の力で炎剣を叩き込もうとするも、持たさ れていた包みの中にあった人形(デフォルトにデザインされた上条に似たもの)が突如上条への攻撃を全て防 ぎ、しかし驚くステイルの前でその人形に右手で触れたために人形に掛けられていた厄災除けの効果が消え 去り、ステイルからの攻撃は自分には届かないとたかをくくっていた上条が『魔女狩りの王(イノケンテイウス)』に追 いかけ回される羽目に合ったりするのは別の話しであるとか無いとか。
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STAGE00 アリサ編 STAGE01 STAGE02 STAGE03 STAGE04 STAGE05 STAGE06 STAGE07 STAGE08 STAGE09 STAGE10A STAGE11 STAGE12 STAGE13 STAGE14 STAGE15 STAGE10B STAGE16 STAGE17 STAGE18 STAGE19 STAGE20 STAGE21 STAGE22 STAGE23 STAGE24 STAGE25 STAGE26 STAGE27 STAGE28 STAGE29 STAGE30 STAGE31 STAGE32 STAGE33 STAGE34 STAGE35 STAGE36 STAGE37 STAGE38 STAGE39 STAGE40 STAGE41 STAGE42A STAGE43 STAGE44 STAGE45 STAGE42B STAGE46 STAGE47 STAGE48 STAGE49 STAGE50 STAGE51 STAGE52 STAGE53 STAGE54 STAGE55 STAGE56 STAGE57 STAGE58 Ending ストーリーイベントインターミッション 日本 広島 STAGE40ランキング マップ 入手アイテム 味方 NPC 敵 ストーリーイベント インターミッション セットアップ ネットワーク フォーラム メール ネットワークショップ デスクトップ シミュレーター セーブ ロード 終了 ネットワーク ネットワーク 入手 備考 フォーラム アドレス 『華蓮団』 『オーストラリア/政府/CIU/CIUファイルアクセスシステム/SECRET GATE[UFSDFT]/USN[OTV]/USN AND NOBLE LOTUS』を参照 パスワード [UFSDFT] 『オーストラリア/その他/ロースパイト/情報広場/情報 3』を参照 [AIE] 『オーストラリア/政府/CIU/CIUファイルアクセスシステム/SECRET GATE[UFSDFT]/USN[OTV]/USN AND DA HAN ZHONG』を参照 [DTHTZT] 『オーストラリア/政府/CIU/CIUファイルアクセスシステム/SECRET GATE[UFSDFT]/DA HAN ZHONG[AIE]/NEW POLITICAL POWER IN DA HAN ZHONG』を参照 メール 共用メール 送信 WU@3499「プレゼント」(添付:こちらを参照) 受信 ウー「こちらを参照」 和輝 受信 アドレス 『霧島重工 特車事業部 社外秘』 小池英一「わかった。」 パスワード [JDFSMAP] [SYUNYOU] 小池英一「わかった。」(ヒント) 亮五 受信 長谷川希里子「沖縄に来ています」 ファム 受信 グラフィックデータ WU PHOTO《ウーのお見合い写真》 ピトエフ「さすがお嬢様。」 送信 PITOEF@1600「こんなイヤらしい」 メイヤー 受信 アドレス 『ロースパイト』 N・D・クック「期待している。」 デスクトップ ツール コードセキュリティ21 『オーストラリア/その他/ロースパイト/ダウンロード/ダウンロード:コードセキュリティ21』でダウンロード テキストデータ CIU OrderFile《CIUの指令書》 『オーストラリア/その他/ロースパイト/ダウンロード/ダウンロード:情報データ』でダウンロード(価格:200) グラフィックデータ JDF Tree《日防軍組織図》 『日本/政府/日防軍/日防軍の組織[JDFSMAP]』でダウンロード Simulator《シミュレーター画像》 『オーストラリア/その他/ロースパイト/ダウンロード/ダウンロード:画像データ』でダウンロード 背景グラフィック ZenithRev《ゼニスレヴの3DCG》 『オーストラリア/その他/ロースパイト/ダウンロード/ダウンロード:ゼニスレヴの3DCGイラスト』でダウンロード アドレス 『日防軍情報部』 グラフィックデータ「JDF Tree《日防軍組織図》」に千里眼を使用 パスワード [D07] テキストデータ「CIU OrderFile《CIUの指令書》」にノーウェイトリフティングを使用後、参照 [MM] [SINTJ] グラフィックデータ「Simulator《シミュレーター画像》」にピカレスクを使用後、参照 メールアドレス WU@3499(直接入力) グラフィックデータ「WU PHOTO《ウーのお見合い写真》」にピカレスクを使用後、参照 シミュレーター マップ 福島建設現場 『日本/政府/国土交通省/本年度重点事業紹介/郡山/DOWNLOAD[SINTJ]』でダウンロード 日本 〔幕僚本部作戦室〕 会話イベント 広島 〔海田基地作戦室〕 会話イベント 会話-喜多島 会話-盛 〔海田基地作戦室〕 会話イベント 会話-喜多島STAGE40 上へ STAGE40 広島海田埠頭 勝利条件 敵パイロットの全滅もしくは投降 敗北条件 プレイヤーパイロットの全滅 出撃パイロット選択 和輝 / 亮五 / アリサ / リュウ / 美穂 / ファム / ラン / メイヤー ランキング 基準値 敵排除数 7 総戦闘回数 30 平均ダメージ 60 平均武器レベル 13 ターン数 5 NPC残数 1 マップ 地形 進入不可 段差 スロープ ▼ 障害物 平地 緑地 浅瀬 深水 X 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 Y 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 気絶不可 - 混乱不可 - 戦意喪失、投降不可 - 強制排出不可 - 盛機(NPC5)はターン始めに移動しないため、味方3(移動力6)を「X,Y:8,4」へ移動しないと、味方機が東側へ移動できなくなる敵ユニットが「X,Y:8,4」へ移動してくると、撃破するまで移動できない 敵ユニット(敵4 / 5)はNPCを攻撃することが多い 上へ 入手アイテム 入手先 名称 備考 敵1 / 2 / 3投降 ボディ 瞬王1型 Lアーム 瞬王1型 Rアーム 瞬王1型 レッグ 瞬王1型 敵4 / 5投降 バックパック BX056 上へ 味方 No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 1 × 2 × 3 × 4 × 上へ NPC No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム PRIZEMONEY APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 5 盛忠之 4 PAW2プロウブ 546 / 546 115% 45% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★ ×0 弾数UPⅡ 150 15 / 15 PAW2プロウブ 373 / 373 ×9%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% PAW2プロウブ 373 / 373 ×9%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★ 耐炎熱 PAW2プロウブ 450 / 450 0段 0倍 ■ ■ ■ ------ D★ ------ 6 日防軍ヴァンツァー兵 4 PAW2プロウブ 546 / 546 115% 45% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★ ×0 150 15 / 15 PAW2プロウブ 373 / 373 ×9%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% PAW2プロウブ 373 / 373 ×9%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★ 耐貫通 PAW2プロウブ 450 / 450 0段 0倍 ■ ■ ■ ------ D★ ------ 7 日防軍ヴァンツァー兵 4 PAW2プロウブ 546 / 546 115% 45% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★ ×0 150 15 / 15 PAW2プロウブ 373 / 373 ×9%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% PAW2プロウブ 373 / 373 ×9%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★ 耐貫通 PAW2プロウブ 450 / 450 0段 0倍 ■ ■ ■ ------ D★ ------ 上へ 敵 No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム PRIZEMONEY APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 1 イマジナリーナンバー 3 瞬王1型 714 / 714 116% 15% ■ ■ ■ 恵達3型 貫通 マシンガン 5 E 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 15 / 15 瞬王1型 445 / 445 ×10%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 瞬王1型 445 / 445 ×10%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 E 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% E 耐貫通 瞬王1型 481 / 481 3段 4倍 ■ ■ ■ ------ E ------ 2 イマジナリーナンバー 3 瞬王1型 714 / 714 116% 15% ■ ■ ■ 恵達3型 貫通 マシンガン 5 E 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 15 / 15 瞬王1型 445 / 445 ×10%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 瞬王1型 445 / 445 ×10%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 E 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% E 耐貫通 瞬王1型 481 / 481 3段 4倍 ■ ■ ■ ------ E ------ 3 イマジナリーナンバー 3 瞬王1型 714 / 714 116% 15% ■ ■ ■ 恵達3型 貫通 マシンガン 5 E 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 15 / 15 瞬王1型 445 / 445 ×10%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 瞬王1型 445 / 445 ×10%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 E 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% E 耐貫通 瞬王1型 481 / 481 3段 4倍 ■ ■ ■ ------ E ------ 4 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 109式 炎陽 502 / 502 115% 15% ■ ■ ■ ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★ ×0 アンチブレイク ミサイル弾リペアMax 150 15 / 15 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ナイチンゲール 炎熱 ミサイル 10 D★ 124×1 6 / 6 3~9 80% 0% 0% 32% 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★ 耐貫通 109式 炎陽 463 / 463 7段 4倍 ■ ■ ■ ------ BX056 D★ 5 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 109式 炎陽 502 / 502 115% 15% ■ ■ ■ ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★ ×0 アンチブレイク ミサイル弾リバースMax 150 15 / 15 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ナイチンゲール 炎熱 ミサイル 10 D★ 124×1 6 / 6 3~9 80% 0% 0% 32% 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★ 耐貫通 109式 炎陽 463 / 463 7段 4倍 ■ ■ ■ ------ BX056 D★ No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム PRIZEMONEY APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 Body 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル 命中 命中 Body 武器熟練度 回避(回避率) 命中 格闘武器 ショットガン グレネード バーニア ダッシュ 回避 マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 6 イマジナリーナンバー 3 39式雷号艇 656 / 656 -- 30% ■ ■ ■ 80mm砲 貫通 キャノン 6 D★ 86×1 ∞ 2~6 75% 4% 5% 20 / 20 ★★★★★ ×0 60 18 / 18 ■ ■ ■ ------ 不能 耐炎熱 D★ ------ 7 イマジナリーナンバー 3 39式雷号艇 656 / 656 -- 30% ■ ■ ■ 80mm砲 貫通 キャノン 6 D★ 86×1 ∞ 2~6 75% 4% 5% 20 / 20 ★★★★★ ×0 60 18 / 18 ■ ■ ■ ------ 不能 耐炎熱 D★ ------ 上へ
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある二人の旅行物語 チーン 軽い電子音と共にエレベーターの扉が開いていく。 いるか? パーン!! 何だ!?火薬のにおいが… 銃?俺、撃たれたのか…? まるで現実感がない。 と、何かが突進してきた。 朦朧としていた意識が徐々に覚醒していく。 ようやく部屋を見渡すことができるようになる。 ??? 「おめでとう!よく辿り着いたわね、上条君♪」 「なんで…?」 驚いたことに部屋の中にはクラッカーを手にした美鈴さん、母さん(詩菜)、親父(刀夜)、そして見知らぬ男性がいた。 美鈴さんに至ってはこっちを見て、お世辞にも上品と言えないニヤニヤ笑いを浮かべていた。(ちなみに他の3人は満足そうに頷いていた) (ということは…) ここで俺は意識を自分に突進してきたものに戻した。 「御坂…なのか?」 「…」コクリ 御坂は顔を胸に埋めたまま頷いた。 「これどういうことせうか?」 「…」 待てど御坂はなにも話してくれない。 と、ここで美鈴さんがさっきまでのニヤニヤ笑いを引っ込めて、いつになく真剣な顔で話しかけてきた。 「それには私の方から説明するわ」 美鈴さんは一部始終を話してくれた。 要はこういうことらしい。 御坂は何か悩み事を抱えてたらしく、母親たちに相談して結果、良い案を考えてもらったらしい。 それというのが、今回の旅行というわけだ。 つまり、御坂が俺を旅行に誘ったり、誘拐工作を行ったのも、全ては母親たちの指示によるものだったということだ。 あの電話による声も旅掛さん(事情説明の最中、紹介してくれた)によるもので、どう職権乱用したのかは不明だが、 パトカーを呼んだのも彼の仕業ということだと。 五和達は偶然ということになるし、不明な点もいくつもあるが、はっきりしてるのは俺が両親達+御坂の手の平で踊らされたということだ。 「ごめんなさい…」 「どうしたんだ急に?別にいいよ、もう怒ってなんかないし」 「なんで?私はアンタを振り回したのよ!」 「んなことどーでもいいんだ。御坂が無事だったんだろ。だったらそれでいいじゃん。」 そう言ってやったら 御坂はさらに力強く抱きしめてきて、泣き出した。 俺にはその涙の理由が分からないから、とりあえず頭を撫でてやることしかできない。 ダメだな、俺って… 御坂が落ち着いた頃を見計らって聞いてみた。 「なあ御坂、今回の旅行って御坂の悩みとどう関係してくるんだ?」 「えっとそれは…」 「それは?」 「こういうことよー!!」 そう言うなり、御坂の顔はどんどん近付いていって…俺達の距離は0となった。 どのくらい経っただろうか? おそらくほんの10秒だと思う。だけど俺にはもっと長く感じられた。 何をされているかを理解するのに約4秒、全てを理解するのに約3秒、その甘美な時間を味わえた時間は約3秒。 一つになった影が再び別れる時、俺は物足りなさを感じた。 「これが私の気持ち。伝わった…?////」 「ああ。十分伝わった」 「俺、お前がいなくなってからずっと御坂のこと考えていた。」 「他の奴らにいろいろ言われて、最初何のことか全然分からなかった。挙句の果てには告白させちまったしな…」 「えっ!?それでどうしたのよ…」 御坂の顔があせりと不安で塗りつぶされていく。 纏うオーラも一気に暗くなった。 「断わったよ。好きな人がいるからってな」 あいつは一瞬明るい顔をしたが、すぐに元に戻った。 「なんて顔してんだよ。お前だよ、御坂。俺はお前が好きなんだよ」 「嘘…」 「嘘じゃねーよ!」 「だってそんなのおかしいじゃない!今まで私のことスルーしてきて、kンッ!?」 分からず屋の口はふさぐってな。 驚いたのかアイツは抵抗する素振りを見せるが、すぐに俺のキスに答えてくれた。 「これで信じられるだろ。まだ何かごちゃごちゃ言うようならまたその口ふさぐぞ」イケメンAA 「あ、あああの、その…////」 「上条当麻は御坂美琴さんが好きです。よかったら付き合ってくれませんか」 「ばか…。どんだけそのセリフを待ったと思ってるのよぉ。うれしいよぉ」ナミダポロポロ 「御坂美琴も上条当麻さんが大好きです。よろしくお願いします」ダキッ 「ああ。こちらこそよろしくな、美琴」 「うん。それでねあの…誓いのキス、しよ?」 何なんですかこの子はー!!ウルウル目+首コクッ+上目遣いで頼まれて断われるわけない。 (やばい…ありえないほどかわいいすぎる!) 「この上条当麻喜んでさせていただきます!」 恋人としてのファーストキスは先ほどまでのとはまた別物だった。 先ほどのもよかったが、今のそれは格別な感じがした。 「あーら、初々しいわねー」 「「へ?」」 声のしたほうを見ると美鈴さんはニヤニヤして、母さんは口に手を当てて微笑んでいた。 親父は「ああ、娘が遠い所に行ってしまった」と言って地面に指で”美琴”と書いている旅掛さんを慰めていた。 そういえば、忘れてたあああ!!! 完全に2人の世界に入り込んでいた。 と、そばでパチパチと空気が帯電し始めた。 (これってまさか…) 案の定美琴は電気を撒き散らしていた。 これは気絶する3秒前!マズイ、止めなければ! 「間に合えー!!」 「ふにゃああああああああああ!!!」 「ぎゃああああああああああああ」 俺は遠くなる意識の中、せめて親達に被害が及ばないようにと必死に右手を伸ばした。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある二人の旅行物語
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(3−1) 季節外れの暑さに見舞われた秋晴れのある日、とある建物のとある一室に2人の美少女と 平凡そうな1人の男子高校生がテーブルを囲んで座っていた。扇風機がウィンウィンと音 を立てながら回っているものの少しも涼しくならないせいか彼らはイライラしている様子 だった。 そしてついに一人の美少女が大声をあげた。 「なんなのよーっ。この扱いの違いは!」 「仕方ありません、とミサカは諦め口調で呟きます」 「全くなんで私達が扇風機しかない相部屋なのよ。納得できないわ」 「何ブツブツ文句言ってやがる。俺の部屋なんてただの倉庫だぞ。窓一つねぇぞ! ここが気に入らねぇなら替わってやるよ」 「遠慮する。あーあ、今頃秋沙はクーラー付きの個室でくつろいでいるのよね。きっと」 「「「 はあぁぁっ 」」」 大きなため息をつく上条、御坂美琴、御坂妹であったがその姿は滑稽でしかない。 上条達は今学園都市にある巨大遊園地クラウンパレスに来ている。 とはいえ上条達は客として来ている訳ではなかった。 上条、御坂美琴、御坂妹はそれぞれライオンの王様、キツネの王妃様、ウサギのお姫様の 着ぐるみを着て特設ステージ裏の控え室にいる。 頭部を外しているとはいえ通気性の悪い着ぐるみを着た3人の額には珠の汗が光っている。 とはいえ上条達はアルバイトとして来ている訳でもなかった。 秘密結社キシサクマアがこの遊園地で行うと予告した犯行を阻止するためである。 「総司令(ラストオーダー)も何考えてんのよ。犯行予告があったんならここを休園にす りゃ良いだけの話じゃない。何でわざわざ相手に合わせるのかしら?」 「上位個体は『面白ければ良い』としか思っていないのでしょう、とミサカは上位個体に は何を言っても無駄でしょうと思いつつお姉様に相槌を打ってみます」 一週間前、画面に大写しされた男は例のごとく高笑いしたあと次の犯行を予告してきた。 「貴様達!ヒヨコ爆弾を処理したからといっていい気になるんじゃない。あんなものは 小手調べにすぎないのよな。次の標的は学園都市最大の遊園地クラウンパレスなのよ。 週末そこで行われるキャラクターショーに乱入してショーを見に来た子供達の夢を破壊 してやるから覚悟しておくが良い。 貴様達に我々の行動を止めることなぞ出来んぞ!うわっはっはっは─────っ!」 「「「「 はあぁぁぁぁっ 」」」」 例によってあまりのくだらなさにため息しか出ない上条、御坂美琴、姫神秋沙、御坂妹で あったが総司令(ラストオーダー)だけはなぜかやる気満々だった。 「秘密戦隊『Railar(レイラ)』の諸君! 我々は秘密結社シキサクマアの野望を打ち砕かなければならない。 諸君の健闘を祈る、ってミサカはミサカは張り切って皆を激励してみる」 「総司令(ラストオーダー)!そんなことしなくても犯行予告があったんなら、その日は そこを休園にすれば良いだけでしょ。何でわざわざ相手に合わせるのよ!?」 「休園なんてしたらショーを観たいっていう子供達の夢を奪うことになるの。そうなった らその日を楽しみにしている子供達がどれほどショックを受けるかお姉様は想像できな いの?ってミサカはミサカは真剣な目でお姉様に反論してみる」 「うっ、そう言われればそうだけど………判ったわよ。やりゃぁ良いんでしょ!」 「ありがとう。それじゃお姉様達だけ働かせる訳にはいかないから今回のミッションには 私も参加するのって、ミサカはミサカは総司令自ら現場に出動することで部下思いの一 面を見せてみたりして」 「ラストオーダー!ホントは自分がショーを観たいだけじゃないの!?」 「えへっ!そうなの。ホントは遊園地のキャラクターショーって一度見てみたかったの ってミサカはミサカはキラキラ目を輝かせてつい本音を打ち明けてみる」 「それなら私達を巻き込まないで自分でお金を払って見に行けばいいでしょ!」 「だって、あの人は全然家には帰ってこないし、黄泉川も芳川も忙しいの一点張りで連れ て行ってくれないんだもの、ってミサカはミサカは日頃の不満をぶちまけてみる」 「あんたが普段何しているかは知らないけど、それって公私混同って言うのよ」 「それじゃあ、お姉様も納得してくれたということで本ミッションの説明を始めるのって ミサカはミサカは強引に話を進めてみる」 「こら!私は納得してないわよ!」 文句を言う御坂美琴を無視して総司令(ラストオーダー)の説明は続き、犯行が予告され たこの日上条達はつつがなく遊園地クラウンパレスに送り込まれたのだった。 (3−2) 「いくら任務とはいえこんな着ぐるみ着せられたんじゃテンション下がっちゃうわね」 「学園都市とはいえ着ぐるみにまで先端技術が活用される段階には至っていないのですね とミサカは遠回しに暑いと愚痴ってみます」 「秘密結社キシサクマアの犯行を防ぐためだからって何で私達が着ぐるみの中に入らない といけないのかしら?」 「不測の事態に備えて出演者の安全を確保するためだそうです、とミサカは上位個体が口 にした取って付けた理由を反芻してみます」 「じゃあ、観客の安全はどうすんのよ?」 「それは総司令が身体を張って警戒するから大丈夫だそうです、とミサカは上位個体を全 く信用していない口調で報告します」 「それでラストオーダーは観客席の最前列に座っていたのね」 「違うな!あれはただ単にショーを楽しみたいだけだ。左手にジュースを持って膝の上の ポップコーンを右手でバクバク食ってちゃ周囲の警戒なんてできる訳ないだろ!」 「「「 はあぁぁぁぁぁぁっ 」」」 またまた3人からは長いため息が漏れた。 「本当になんで秋沙だけがクーラー付きの個室なのよ。もう!」 「仕方ありません。なんと言っても本日のショーは『超機動少女カナミン=ダイバージェ ンス=』ショーなのですから、とミサカは同じ文句を繰り返すお姉様にウンザリしなが ら同じ返事を返してみます」 「それは分かってるけど……だからってなんで私達には扇風機一台なのよ!」 「それも仕方がないことです。私達着ぐるみ隊は所詮カナミンショーが始まるまでの前座 に過ぎませんから、とミサカはお姉様にもういい加減にして下さいって感じで呟きます」 ドンヨリとした空気が満たす上条達の控え室に遊園地のスタッフの声が響いた。 「着ぐるみ隊の皆さん。そろそろ出番で〜す!」 「「「はあぁ──い」」」 やる気の無さを醸し出す気の抜けた返事をした3人は渋々重い腰を上げた。 20分後。 「うだあぁあぁぁーっ!」 ステージ裏に戻ってきた上条は着ぐるみの頭部を外すなり絶叫した。 クラウンパレスのイメージキャラクター達によるショーが終わったステージは次のカナミ ンショーに備えて舞台転換中であり今はスピーカーから流れる軽快な音楽が特設ステージ を満たしている。 「なに騒いでんのよ!あんたは。鬱陶しい!」 「暑いんですよ。見て下さい。滝のように流れ落ちるこの汗!季節は秋だって言うのに何 で今日はこんなに暑いんですか?上条さんへの嫌がらせですか?」 「先日の台風がもたらしたフェーン現象のために本日関東地方では最高気温が30℃を突 破することが予告されています、とミサカは淡々と報告します」 「言っとくけど、私達だって暑いのよ」 「何言ってんだ!お前達なんかイスに座って手を振っていただけだろ!俺なんて会場中を 走り回されたんだぞ。なんで王様がバク転までしなきゃなんねぇんだよ!」 「しょうがないでしょ!そう言うキャラ設定なんだから」 「もう上条さんはボロボロです。これがあと2ステージもあるだぞ。 やってられるかあぁあぁぁぁぁっ!」 「男でしょ!諦めなさい」 廊下で上条達が騒いでいると『姫神秋沙様控え室』と書かれたドアが開き姫神秋沙が顔を 覗かせた。 「お疲れ様。上条君」 「どうして私達には労いの言葉が無いのかしら?」 「そこはかとなく感じる悪意は気のせいでしょうか?とミサカも遠回しにお姉様と同意見 ですと呟いてみます」 御坂美琴と御坂妹の会話は無視して姫神秋沙は話を続けた。 「暑かったでしょ。上条君。 どう?次の出番まで私の控え室で涼んでいく?クーラー効いているわよ」 「クッ、クーラー!?俺もそっちに入って良いのか?姫神」 「もちろん。それに冷たい麦茶もある」 「麦茶まであるのか?ごくっ……。姫神様!!この上条はあなた様の下僕です。 是非とも姫神様のお部屋にぐあげはぁひゃあぁぁぁー!」 「あっ、ゴメン!手が滑ったわ」 「ゴォラーッ!御坂。どう手が滑ったら缶ジュースの中身が着ぐるみの背中に流れ込んで くるんだよ!?」 「不幸な偶然が重なっただけよ。アンタにはよくあることでしょ」 「あのなぁ!」 「だから謝ってるでしょ。お詫びに身体を拭いてあげるから私達の控え室にいらっしゃい」 「でも、俺はこれから姫神の……」 「いいから来なさい!!」 「ちょっと待て。イテッ!耳を引っ張るな。わっ!御坂妹まで、きゃあ──────」 あっけにとられた姫神秋沙が我に返ったのは上条の悲鳴を断ち切るように御坂達の控え室 のドアがバタン!と豪快に音を立てて閉じられた後だった。
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある幼馴染の幻想殺し 序章 ③罪と不幸 一方通行と戦った少年…上条が目を覚ますと、 そこには上条が救った少女の一人…美琴が上条のベッドに伏すように眠っていた。 その顔には一筋の涙が零れた跡があり、うわ言のようにお兄ちゃんと寝言を言っている。 「本当は気付かないでいてくれた方が良かったんだけどな」 上条は独り言のように呟いた。 すると上条の声に反応するように美琴が目を覚ました。 「お兄ちゃん?」 「うーん、最近までアンタが馬鹿だったのが お兄ちゃんに急に格上げとは…」 「お兄ちゃん、私…」 美琴は俯きながら呟くように言った。 その表所には翳りが差している。 上条は美琴が何を言わんとしているか、辛いほどよく分かった。 話によると絶対能力進化の実験は凍結に追い込まれたらしい。 それでも1万人以上の命が失われた。 それを美琴は心の底から悔やんでいるのだ。 慰めるのは簡単だ、美琴に責任は無いと言ってやればいい。 でもそれじゃあ本当に美琴を救うことにはならない。 本当に美琴を救うためには美琴自身が自分の闇と向かい合わなければならなかった。 「無責任なことは言えないけどさ、 やっぱり美琴は死んでいった妹達のためにも 今回の件から目を逸らしちゃいけないような気がする」 「…うん、分かってる。 ちゃんと私の罪は一人で背負っていくつもりだから」 美琴の言葉には少し悲壮感が漂っているものの、強い決意を感じさせた。 美琴は決して自分の過去から逃げるようなことはしないだろう。 でも美琴が抱えるものは一人で背負うにはあまりに重い。 だから上条も覚悟を決める、不幸を背負うことの辛さは誰よりも知っていた。 「一人だなんて言うな。 美琴のことを本当に心から理解して支えてくれる人間が現われるまでは、 俺が傍にずっと一緒にいてやる。 だから辛い時は自分を押さえ込むようなことはするな。 死んでいった妹達の分も、お前が泣いてやれ」 上条の言葉に美琴は言葉を詰まらせ、その瞳には涙が溢れ返っていた。 美琴は上条の胸に顔を埋めると堰を切ったように声を上げて泣いた。 そんな美琴のことを上条は黙って優しく抱きしめるのだった。 「落ち着いたか?」 「…うん」 上条は泣きやんだ美琴を抱きしめる手を緩めると… 「あの、もう少しだけでいいから抱きしめてて。 今はお兄ちゃんの温もりを感じてたいの」 「ったく、昔から美琴は変なところで甘えん坊だな」 そう言って上条は再び美琴を抱きしめ直す。 すると美琴は上条に抱きしめられた体勢のまま言った。 「でも、どうして学園都市で初めて会った時に名乗ってくれなかったの? お兄ちゃんは私のこと気付いてたんでしょ?」 「名乗るも何も、いきなり電撃を放ってきたのはそっちじゃねえか?」 「それは、お兄ちゃんが失礼なこと言ったから…」 「だからって電撃はねえだろ」 「…何となくだけど、心の何処かでお兄ちゃんだってことに気付いてたんだと思う。 それで、お兄ちゃんにだけは失礼なことを言われたくなくて」 「何で俺には失礼なことを言われたくないんだ?」 「そ、それは」// 何故か顔を赤くする美琴に上条は疑問を感じる。 そして上条にあまり深く追求されたくない美琴は話題を元に戻そうとする。 「でも その時以外にも名乗る機会はいっぱいあったでしょ?」 すると今度は上条が黙ってしまう。 その表情には先ほどまでの美琴と同じく翳りが差していた。 美琴を抱きしめてる上条の手が震えていた。 そして上条はボソっと呟くように言った。 「…美琴が俺に関わって不幸になるのが恐かったんだ」 「え?」 「俺の過去は知ってるだろ? 俺にとって美琴と過ごした日々は光だ。 だから思い出は思い出らしく輝いたままにしておきたかった。 俺と関わって美琴との思い出が不幸なもんに変わっちまうのが嫌だったんだ」 上条はそう言って美琴を抱きしめていた手を離す。 美琴は上条の言葉に、昔 上条と最後に遊んだときの表情を思い出した。 幼い時は分からなかったが、あの時 上条は既に限界だったのだ。 今の自嘲するように笑う上条の顔は、あの時の表情とよく似ていた。 (昔からお兄ちゃんはいつも私のことを助けてくれた。 そして今回も… だから今度は私がお兄ちゃんを助けてみせる!!) 美琴は手を離した上条の代わりに上条のことを抱きしめ返した。 「美琴?」 「お兄ちゃんはさっき 私のことを理解して支えてくれる人が出来るって言ってたけど、 私はそんな人は現われなくていい。 お兄ちゃんさえ傍にいてくれればいいの」 「でも、俺は不幸で…」 「お兄ちゃんが罪を背負った私を支えてくれるように、 私も不幸を背負ったお兄ちゃんを支える。 それだったら お互いの立場も関係もイーブンでしょ?」 「いや、そういう問題じゃなくてな」 「私がそう決めたの、これから私達は一心同体。 何があっても私は当麻のことを支えるから、 何かあったら昔みたいに当麻も私のことを助けてね」 「何故に急に呼び捨て?」 「言ったでしょ、立場も関係もイーブンだって」 美琴はそう言って上条に向かって微笑みかける。 その笑顔を見て上条は不幸に襲われる前の、 純粋に善意から人助けをしていた時の記憶を思い出す。 今の上条は偽善使いを称して、 困っている人を助けるために何かやったという慰めのためだけに動いていた。 だが美琴を襲っている闇を知った時、上条の中で昔あったものが再び芽吹いた。 (昔はこうやって誰かの笑顔を見るのが大好きだったんだよな。 そしてその中でも美琴の笑顔が一番… …例え俺が不幸でも大切な人の幸せを支えるくらいは許されるよな?) 上条は自分を抱きしめている美琴の背中に手を回す。 「分かったよ、俺はもう自分の不幸からも美琴からも逃げない。 それに、こんなに可愛い女の子が支えてくれるのに不幸だなんて言えないしな」 「うん、私が絶対に当麻のことを幸せにしてみせるんだから!!」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある幼馴染の幻想殺し